(台北中央社)東部・花蓮県で特急列車が脱線し、50 人が死亡した事故で、原因の調査をする国家運輸安全調査委員会は6日、調査資料の一部と先頭車両に取り付けられていたドライブレコーダーの映像を公開した。
台湾鉄路管理局(台鉄)の特急、タロコ号は2日午前、線路脇の斜面から滑落してきた作業車と衝突して脱線した。現場付近は山間部で、斜面の上では、線路の安全性を高めるための工事が行われていた。
公開された資料によれば、列車が作業車に気付いた時の双方の距離はわずか200メートル余りで、反応できる時間は約7秒。自動列車防護装置の解析結果などから、運転士が2日午前9時28分43.6秒に急ブレーキをかけ、その1.9秒後、時速約121キロの速度で作業車と衝突したことが明らかになった。
同委の楊宏智主任委員は、作業車が落下した正確な時間について、事故発生の約1分余り前ではないかとの見解を示している。
(汪淑芬/編集:塚越西穂)