日本時代の映画館、複合商業施設に 古き良き時代を再現/台湾・台南市

【観光】 2021/01/11 16:07 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
修復を経てよみがえった「戎(えびす)館」

修復を経てよみがえった「戎(えびす)館」

(台南中央社)日本統治時代から残る南部・台南市の映画館「戎(えびす)館」が修復を経て複合商業施設に生まれ変わった。外観は創業当時と全く同じではないものの、かつてを思わせる姿に復元され、地元住民に忘れ去られつつあった懐かしい記憶をよみがえらせた。

日本統治時代、台南の4大映画館の1つに数えられた戎館。洋画を専門に上映した「戎座」として1910年代前半に開業し、施設の老朽化に伴って1934(昭和9)年に現在の場所に移転した後、1935(昭和10)年に「戎館」として開業した。映画を上映するほか、劇場としても使用されていた。戦後も映画施設の役割を担っていたが、60年代に閉館し、その後は人々の記憶から徐々に消えつつあった。

90年代には地元の大手食品メーカーが入居。同建物が日本統治時代は戎館だったことを偶然知った同社の董事長(会長)が、地元のために何かをしたいと考えたことから、同社は昨年、大規模な修復に着手した。

新たな命が吹き込まれた戎館は8日に開幕。1階には主に飲食店が入居、2階は多目的スペースになっており、展示や書籍の閲覧のほか、無料休憩所で飲食も可能。古い映画の無料鑑賞もできるという。

(張栄祥/編集:荘麗玲)