八田與一ゆかりの水利施設、着工から百年超 台湾で記念式典 蔡総統も参加

【社会】 2021/05/08 17:50 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
八田與一の追悼式であいさつする蔡英文総統=文化部提供

八田與一の追悼式であいさつする蔡英文総統=文化部提供

(台北中央社)台湾と日本の人々が力を合わせて高度な水利工事を完成させてから100年以上の歳月が経過したのを記念する式典が8日、南部・台南市の烏山頭ダムで催された。出席した蔡英文(さいえいぶん)総統は、台湾でその貢献が語り継がれている日本人技師、八田與一の視野と行動力を日台双方が学び、互いに助け合って子々孫々のために素晴らしい環境を残していくことに期待を寄せた。

現在、台湾有数の穀倉地帯として知られる嘉南平原(嘉義、台南一帯)。かつては干ばつや水害に苦しめられる不毛の地だった。これを生まれ変わらせたのが、八田が設計した当時のアジアで最大級の烏山頭ダムと大規模水路網、嘉南大圳。いずれも1920(大正9)年に着工し、台日の技術者、労働者の協力の下、10 年かけて竣工した。烏山頭ダムには「八田與一記念園区」が設けられており、八田の命日に当たる5月8日には毎年、追悼式が行われている。

記念式典は、文化部(文化省)、交通部(交通省)、農業委員会、台南市政府などが命日に合わせて共催。蔡氏のほか、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)、李永得(りえいとく)文化部長(文化相)らが出席した。また、八田の故郷、金沢市と会場をオンラインで結び、金沢市の山野之義市長や謝長廷駐日代表(大使に相当)、八田與一の子孫、八田修一さんらがモニターを通じて参列。八田が烏山頭をテーマに書いたという歌詞に曲と振りを付けた手踊りなどが披露され、会場を盛り上げた。

(編集:塚越西穂)