日本統治時代ルーツの純米料理酒、進化版に一本化へ 従来品は生産停止/台湾

【社会】 2021/03/11 14:52 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
生産停止となった「紅標(赤ラベル)米酒」(ピンク色のラベル)と進化版の「紅標純米酒」

生産停止となった「紅標(赤ラベル)米酒」(ピンク色のラベル)と進化版の「紅標純米酒」

(花蓮、台東中央社)日本統治時代にルーツを持つ純米料理酒「紅標(赤ラベル)米酒」が2月で生産停止されていたことが分かった。より上質な「紅標純米酒」に製品を一本化するための措置だという。

紅標米酒の前身は、1927(昭和2)年、日本人技師の神谷俊一氏がベトナム・サイゴンで学んだアルコール製造法を取り入れ、在来米から造った醸造酒。戦後も引き続き生産されていたが、台湾は世界貿易機関(WTO)に加盟するために、それまで続けていた酒やたばこの専売制度の廃止を約束。1998年、一般の蒸留酒と見なされた紅標米酒は課税対象となり、当時600ミリリットル入り1瓶24台湾元(約92円)から40元(154円)にはね上がった。翌年立法院(国会)が酒・たばこ税法の改正に着手すると、さらなる価格高騰を懸念した人々が買い占めに走り、深刻な品不足を招いたことから、製品の多様化が進み、紅標米酒もこれを機に300ミリリットル入りの製品が生まれた。

製造元の台湾煙酒花蓮酒造工場(東部・花蓮県)の荘肇華工場長によれば、紅標米酒と1文字違いの紅標純米酒は基本的な製法が同じで、アルコール濃度も22度と似通っているが、味わいは、前者が少し辛口なのに対し、後者は良質な蒸留液を希釈して6カ月から1 年程度寝かせてある「進化版」であるため、価格が5元(約19円)高い。ラベルの地色がピンクと黄色に分けられていたものの、消費者から「紛らわしい」という声が相次いだのを受け、シェアが低かった紅標米酒の生産停止を決めたという。

(李先鳳、盧太城/編集:塚越西穂)