【独自】パインの値崩れを防げ 台湾、輸出用農園の拡大目指す

【社会】 2021/03/09 14:25 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台湾産パイナップル

台湾産パイナップル

(台北中央社)中国の輸入一時停止措置を受け、台湾産パイナップルを応援する機運が台湾や日本で高まる中、台湾のパイナップル生産における課題が浮上している。行政院(内閣)農業委員会農糧署は来年の値崩れを防ごうと、輸出用パイナップルの栽培面積を来年3月までに200ヘクタール余り増加させることを目指す。

同署によれば、今年のパイナップル栽培面積は7869ヘクタール、生産量は約41万5901トンに上る見込み。一方で輸出用農園として登録されている農家は今年2月末現在で67戸、栽培面積は全体の約7%の543ヘクタールにとどまる。

輸出用農園で生産されるパイナップルの多くは日本に出荷されるとみられる。農業委員会動植物防疫検疫局によれば、中国と日本の検疫基準はいずれも「害虫のカイガラムシが目視で検出されないこと」。だが、日本は輸出国の選果こん包施設での作業に規定を設けていることから、貿易業者は輸出用農園の商品を日本向けに優先的に回すため、収穫最盛期に中国に輸出されるものの多くは一般の農園で栽培されたパイナップルとなっている。

農業委員会によれば、近年の台湾のパイナップル生産量は年間約42万~43万トン。昨年の中国への輸出量は約4万2000トンで、台湾全体の生産量の約1割を占める。もし中国向けパイナップルを栽培していた農家が生産量を減少させないとすれば、もともと中国向けとして作られていたパイナップルの多くが国内向けに出荷されることになり、来年のパイナップルの価格に影響が出る恐れがある。

農糧署は、価格維持のために輸出用農園に格上げする必要がある栽培面積を200ヘクタール余り、農家数では200戸余りと見積もっている。

(楊淑閔/編集:名切千絵)