旧日本陸軍の集会所、文化施設として再活用へ 修復工事が着工/台湾・台南

【社会】 2021/03/06 13:41 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
修復工事が始まった旧台南陸軍偕行社

修復工事が始まった旧台南陸軍偕行社

(台南中央社)大正時代に建てられた旧日本陸軍の将校倶楽部、旧台南陸軍偕行社の修復工事が4日、南部・台南市で着工した。竣工予定は2024年3月。同市は、文化施設として再活用する方針だと説明している。

偕行社は陸軍将校の親睦、互助、研究などを目的に1877(明治10)年に東京で創設された集会所。その後国内各地に拡充され、台南市政府文化局によれば、台南では1899(同32)年に組織が結成され、1915(大正4)年に建物が落成した。

建物は、木骨石れんが造りや木造などが組み合わされた、3棟構成の和洋折衷スタイル。半切妻屋根や長方形の格子窓などが残るが、戦後は国防部(国防省)の所管となり、改築、増築などを経て当初の姿とは様変わりした部分もあるという。

国防部は建物を撤去し、土地を売却する予定だったが、地元住民らから保存を求める声が上がり、台南市政府が2007年、「旧台南陸軍偕行社」の名称で同市の歴史的建造物に指定。20年に同市に移管された。

周辺には、台湾総督府専売局台南支局を再整備した「台南文化創意産業園区」や旧日本軍の宿舎群を活用した芸術村「321巷芸術聚落」、台南駅、台南公園など、日本とゆかりのあるスポットが点在する。同市は、これらの観光資源を結びつけ、地元ならではの特色ある文化エリアを形成していきたいとしている。

(張栄祥/編集:塚越西穂)