「ラクトパミン入り豚肉は輸入しません」 台湾の輸入業者が共同で声明

【社会】 2020/12/03 18:52 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
ラクトパミン入り豚肉を輸入しないと訴える業者ら

ラクトパミン入り豚肉を輸入しないと訴える業者ら

(台北中央社)成長促進剤「ラクトパミン」を飼料に使用した豚肉の輸入が来年解禁されるのを受け、台湾の豚肉輸入業者80社余りが3日、台北市内で記者会見を開き、解禁後もラクトパミン入り豚肉を輸入しないとする声明を共同で発表した。ラクトパミン不使用の表示も合わせて行うとしている。豚肉輸入市場における参加業者のシェア合計は8割を超えるという。

政府は8月、月齢30カ月以上の米国産牛肉と成長促進剤「ラクトパミン」を飼料に使用した豚肉の輸入を来年元日付で解禁すると発表。これに対し、台湾では反対の声が上がっている。

業者側の代表を務める華漢冷凍食品工業の責任者、李春来氏によれば、輸入解禁問題によって売り上げは2割以上落ち込んだという。李氏は、経済部(経済省)や衛生福利部(保健省)が業界と全く協議を行わないため、自力で自分たちを救うために声明を出したと説明した。

業者の共同声明に対し、行政院(内閣)の李孟諺秘書長(官房長官に相当)は3日、輸入豚肉の産地表示は国際的な慣例であるもの、ラクトパミン入りの有無表示については世界各国も法律で定めてはいないと言及。そのため、政府は法令上、ラクトパミン入りの表示を求めることはできないとし、業者が商売や消費者の権益を考慮して自発的に表示を行うことについて行政院として好意的な見方を示した。

行政院農業委員会の統計によると、台湾の昨年の冷凍豚肉輸入量は約8万4000トン。輸入先ではカナダが3万7296トンと最も多く、次いでスペイン(1万3946 トン)、米国(1万1057トン)となっている。台湾全土の1年間の豚肉消費量は80万トン余り。

(楊淑閔/編集:名切千絵)