日本統治時代の赤れんが校舎を史料館に 95歳OG、文物寄贈で協力/台湾

【社会】 2020/08/28 12:34 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
史料館として使用されることになる「紅楼」=長栄女子高校提供

史料館として使用されることになる「紅楼」=長栄女子高校提供

(台南中央社)130年以上の歴史を持つ南部・台南市の長栄女子高校で、日本統治時代に建てられた赤れんが校舎「紅楼」を同校の歴史を伝える史料館にするための準備が進められている。これに協力しようと、95歳のOG、陳安静さんがこのたび、これまで大切に保管してきた卒業証書や産婆(助産師)試験合格証書、在籍時代の写真などの文物を寄贈した。

同校の前身は1887年に南部初の西洋式の女子校として創立されたキリスト教系の「台南新楼長老教女学校」。女子教育が一般的でなかった当時の台南において、新たな時代を開く里程標となった。

紅楼は1923年に建てられた2階建て校舎。「三合院」というコの字型をした台湾の伝統建築様式に和、洋の要素を取り入れた特殊なデザインで、同校のシンボルとなっている。当時としては非常に珍しかったピアノ室があったという。後に音楽教室、学校の史料室、事務所などが設けられた。2002年に市の古跡に登録されたが、自然災害やシロアリ被害などが重なって2012年に屋根が崩壊し、史料室に置かれていた教材や制服、史料などが損傷を被った。同校は一部の経費を捻出し、さらに文化部(文化省)や同市文化資産局の支援を得て修復に着手。昨年に竣工した。

同校は、建物の再活用に当たっては、音楽教室を残して日本統治時代の様子を取り戻したいとしている。

(張栄祥/編集:塚越西穂)