日本の防衛白書に「台湾情勢重要」 台湾海峡の重視「日米一致」=専門家

【政治】 2021/06/17 17:09 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
左から蘇紫雲氏、郭育仁氏

左から蘇紫雲氏、郭育仁氏

(台北中央社)日本の防衛省がまとめた2021年版「防衛白書」の素案に初めて「台湾情勢の安定」の重要性に関する記述が盛り込まれた。今年4月、日米首脳会談後に発表された共同声明でも「台湾海峡の平和と安定の重要性」が明記されたことなどから、専門家は、台湾海峡の防衛において米国と日本が足並みをそろえていると指摘。日本の戦略がより明確化しているとの見方も示された。

防衛白書素案は、中国が台湾周辺での軍事活動を活発化させていることに触れた上で、「台湾情勢の安定は、わが国の安全保障や国際社会の安定にとって重要」だとした。

中山大学中国・アジア太平洋地域研究所の郭育仁教授は、日米首脳の共同声明で台湾海峡が明記されたことは、日本と米国が共同で防衛する範囲が台湾海峡まで広がったと言えると説明。防衛白書の素案に台湾情勢が盛り込まれたのはこのためだとの考えを示した。

また日本はこれまで中国を刺激することを避け、台湾海峡には触れないようにしてきたとも言及。だが日本は米国と同盟関係にあり、台湾海峡に対する姿勢が一致したため、将来的には訓練の実施などに向けて調整が進められるとの見通しを示した。

国防部(国防省)傘下のシンクタンク、国防安全研究院の蘇紫雲副研究員は、防衛白書素案への台湾情勢の言及は、1つのマイルストーンと言えると分析。日本の外交はこれまで慎重姿勢が目立ったが、戦略を明確化させようとしているとみられるとした。

(鍾佑貞、游凱翔/編集:楊千慧)