台湾、少子化対策で新措置 蔡総統「誰もが安心して結婚、育児できるように」

【政治】 2021/05/07 19:53 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
ピクサベイから

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(台北中央社)少子化対策に向けた政府の新しい措置が6日、行政院院会(閣議)で決定された。総額91億台湾元(約360億円)を投じ、不妊治療費の助成対象拡大や育児休業給付金(育休手当)の引き上げなどに取り組む。法改正が不要なものについては、7月1日から施行される見通し。

不妊治療費の助成金は、対象を従来の低・中所得世帯から全世帯に拡大。夫婦のどちらか一方が中華民国籍でかつ妻の年齢が45歳未満である場合、低・中所得世帯は現行の年間最高15万元(約59万円)を維持し、その他の世帯には初年最高10万元(約39万円)、翌年以降は毎回最高6万元(約23万円)が支給される。申請回数は、妻の年齢が40歳未満であれば子供1人につき6回まで、40~45歳であれば同3回まで。

妊婦検診費助成の申請回数は従来の10回から14回に増やし、検査項目に糖尿病検査や貧血検査などを追加する。これに合わせ、労動部(労働省)が1カ月以内に「性別工作平等法」(男女雇用機会均等法に相当)改正に着手し、受診のための有給休暇の日数を5日から7日に調整する。

出産後の福利としては、育休手当を基本給の6割から8割に引き上げるほか、性別工作平等法の改正を経て、父母が同時に育児休暇を申請し、手当を受給できるようにする。

蔡英文(さいえいぶん)総統は7日、台北市内の「台湾国家婦女館」を参観した際のあいさつでこの件に言及。政府は引き続き、フレンドリーな政策や育児環境の整備、経済的負担の軽減などに取り組んでいくと述べ、誰もが安心して結婚、子育てができる環境づくりに意欲を示した。

内政部(内務省)の統計によれば、台湾の2020年の出生数は過去最少の16万5249人。同年の死亡数は17 万3156人で、統計開始以来初めて、出生数が死亡数を下回る人口の「自然減」に転じている。

(頼于榛/編集:塚越西穂)