仏上院議員の台湾訪問を中国が妨害 蘇行政院長「全世界が見下す」

【政治】 2021/03/16 16:18 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
蘇行政院長

蘇行政院長

(台北中央社)中国の駐仏大使が親台派の仏議員に対し、台湾訪問を断念するよう求める書簡を送っていたことが分かった。仏メディアが15日、報じた。蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)は16日、取材に対し、「中国がこんなことまで妨害するとは思わなかった」と述べ、「全世界がさらに(中国を)見下すことだろう」と非難した。

仏政経ニュースサイト「La Lettre A」の15日付の報道によれば、中国の盧沙野駐仏大使は2月18日、元老院(上院)仏台友好議員連盟会長を務める与党・共和党前進のアラン・リシャール上院議員に台湾に関する書簡を送付。書簡の中で盧氏は仏台友好議員連盟が台湾の新型コロナウイルス対策を参考にするため、今夏に台湾訪問団の派遣を予定していることについて、「北京と台北の間の現状を破壊する」として非難した。さらに、「世界には一つの中国しかない。台湾は中国の不可分の一部だ」と強調し、今後は台湾当局といかなる公式の接触をもしないようリシャール氏に求めたという。

蘇氏は16日、立法院(国会)出席の前に報道陣の取材に応じ、この報道について見解を問われた。蘇氏は「仏台友好議員連盟が(台湾を)参考にし、交流するため訪台しようとするのは素晴らしいこと」だと言及。その上で、中国の妨害行為は「中国が政治を無制限に適用していると全世界に思わせる。これは全世界の防疫の抜け穴にとっても良くない」と述べた。

外交部(外務省)の陳詠韶欧州司副司長は16日の定例会見で、リシャール氏の訪台を「熱烈に歓迎する」と表明。国際社会に対し、中国政府の野蛮なやり方と台湾に圧力をかける意図を直視し、中国の不当な干渉を道徳的な勇気で拒むよう呼び掛けた・

(王揚宇、鍾佑貞/編集:名切千絵)