(台北中央社)中国政府が先月末、オーストラリアから輸入するワインに反ダンピング措置を発動したのを受け、台湾の立法委員(国会議員)らが2日、オーストラリア産ワインの購入を呼び掛けてオーストラリアにエールを送った。
中国政府は先月27日、オーストラリア産ワインに最大約212%の「反ダンピング保証金」を同28日から課すと発表した。香港問題などを巡って対立を深めるオーストラリアへの報復とみられる。
これに対し、日本やイタリア、米国など民主主義諸国の議員らでつくる「対中政策に関する列国議会連盟」(IPAC)が今月1日、公式ツイッターを通じて「民主主義国家への攻撃だ」と中国を批判し、オーストラリア産ワインの購買を通して強権に屈しない姿勢を示そうと各国に訴えた。
台湾はIPACには参加していないが、立法院(国会)で台豪国会友好聯誼会の会長を務める与党・民進党の邱議瑩(きゅうぎえい)氏が同2日、これに呼応する形で、「団結して中国のいじめを拒否しよう」と提案。同日中に計15人の立法委員が「国会は民主主義を、議員はオーストラリアを支持する」と題された動画をそれぞれのフェイスブックに投稿するなどして、オーストラリア産ワインをPRした。
外交部(外務省)も同日、公式ツイッターに「われわれはオーストラリアとともにある」とツイートして、オーストラリアを支持する台湾の立場を伝えた。
(林育瑄、蘇龍麒/編集:塚越西穂)