日本時代ルーツの文物館で築100年特別展 90歳超の住民が語り部に/台湾

【社会】 2021/04/10 18:19 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
日本統治時代の木造建築を再活用した「北投文物館」の外観

日本統治時代の木造建築を再活用した「北投文物館」の外観

(台北中央社)日本統治時代の木造建築を再活用した台北市の私設博物館「北投文物館」で9日、築100年を記念する特別展が開幕した。地元の高齢者が語り部として参加し、生きた歴史を伝える企画が注目を集めている。

文化部(文化省)などの資料によれば、同館の前身は、1920年代に建てられた旧日本軍の将校クラブ。大広間や大浴場、茶室などを備えた2階建てで、台湾に現存する当時の木造建築の中では最大級の規模を誇る。戦時中は神風特攻隊が駐在した時期もあったという。

戦後は外交部(外務省)に接収され、招待所として使われた。80年代に民間の文化団体が運営する私設博物館となり、リニューアルを経て現在に至る。98年には、台北市の古跡に登録された。同団体は同館の建築時期を21(大正10)年と特定し、今年を築100年と位置付けている。

同展の目玉となる90歳以上の住民の話が聞ける「タイムカプセル電話ボックス」のほか、AR(拡張現実)ゲームや映像作品、文物展、写真展などを通して長い歴史を回顧する。台湾語映画の最盛期だった60~70 年代には、北投で多くの映画が撮影され、この建物もロケ地として利用されたことから、映画スターの衣装なども展示されている。

8月29日まで。

(陳昱婷/編集:塚越西穂)