(嘉義 5日 中央社)日本統治時代の1910年に開園した南部・嘉義市の嘉義公園。約27ヘクタールに及ぶ敷地内には、書院造りの社務所や清国の水軍が使っていたとされる大砲などが残っており、歴史の息吹を感じることができる。
戦後、蒋介石率いる国民党政権が台湾に移り、公園は孫文の号「中山」と改称された時期もあったが、李登輝氏が直接選挙で総統に選ばれた1996年には元の名前に戻された。
園内の南側には、1915年創建の旧嘉義神社の社務所や斎館(いずれも1943年建設)が現存する。1998年の古跡指定を経て2001年に市の「史跡資料館」としてオープン。新たな息吹が吹き込まれた。
清国の大砲12門は園の北側に置かれている。移設時期は不明だが、そのうちの一部がかつて社務所周辺にあったことが分かっている。大砲1門が社務所を背景に写る1枚のモノクロ写真が、市が出版する写真集に掲載され、それを裏付けている。