台湾ランタンフェス、まばゆい光で旧正月彩る 日本の地方自治体や企業も出展

2018/03/20 06:43文字サイズ:字級縮小字級放大
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台湾ランタンフェス

台湾ランタンフェス

旧暦1月15日の元宵節を祝う恒例行事「台湾ランタンフェスティバル」(台湾灯会)は今年は南部・嘉義県を舞台に、2月16日から3月11日まで開催された。同県での開催は29年目にして初めて。故宮博物院南部院区から嘉義県政府までの一帯、約50ヘクタールが数々のランタンで彩られ、きらびやかな世界に来場者をいざなった。開催面積は過去最大。伝統的なランタンフェスだが、今回はスマートフォンゲーム「ポケモンGO」やオンラインゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」とコラボレーションしたほか、キャッシュレスマーケットの導入など、テクノロジーが前面に押し出された。日本からも地方自治体や企業が作品を出展し、彩りを添えた。

 ▽スカイツリーや美濃和紙のアートなど 

美濃和紙で作られたあかりアート

美濃和紙で作られたあかりアート

今回日本からはメインランタンエリアに6団体、故宮南院エリアに4団体が出展。故宮南院の会場には、岐阜県美濃市や新潟県、静岡県、千葉県が出展。和紙の産地として知られる美濃市は美濃和紙で作られたあかりアート100点を展示。会場ではアジアの「亜」の形に作品が並べられた。

近鉄グループ出展のランタン

近鉄グループ出展のランタン

メインランタンエリアに出展したのは、北海道札幌市、三重県、名古屋市、香川県、東武グループ、近鉄グループ。4年連続で参加している香川県は4月10日に開通30周年を迎える瀬戸大橋をメーンに、讃岐うどんや骨付鳥、嫁入りおいりソフトクリームなど名物グルメをデザイン。初参加の近鉄グループは、高層ビル「あべのハルカス」や同ビル展望台のキャラクター「あべのべあ」、列車などの形のランタンを展示し、関西の美しい風情を伝えた。

東京スカイツリーのオブジェ(左)と台北101のオブジェ

東京スカイツリーのオブジェ(左)と台北101のオブジェ

東武グループは東京スカイツリーを模したオブジェ「幸福之樹」を出展。付近には、友好関係を締結している「台北101」のオブジェが配置されており、日台を代表する高層ビルを通じて日台の友情がアピールされた。

 

 

▽メインランタンは犬と先住民の子供をデザイン

高さ21メートルのメインランタン

高さ21メートルのメインランタン

毎年のランタンフェスの顔となるメインランタン。今年はえとの戌(いぬ)にちなみ、先住民の子供に犬が寄り添うデザインが採用された。嘉義県を代表する観光地、阿里山のイメージも取り入れ、世界各地の人々の来訪を歓迎するというメッセージが込められた。

 

馬車と阿里山森林鉄道を融合させたサブランタン

馬車と阿里山森林鉄道を融合させたサブランタン

サブランタンは、阿里山森林鉄道をデザイン。列車が山の下に設置されたトンネルをぐるぐると回り、可愛らしい雰囲気が演出されていた。

▽「海湾旅行年」をPR

澎湖跨海大橋(澎湖県)

澎湖跨海大橋(澎湖県)

観光局は今年を「海洋旅行年」と定め、離島観光の促進に力を入れる。これにちなみ、重点となる10の島を紹介するランタンもお目見えした。

台東県の離島・蘭嶼に住む先住民タオ族の伝統的な木造漁船「チヌリクラン」

台東県の離島・蘭嶼に住む先住民タオ族の伝統的な木造漁船「チヌリクラン」

台東県の離島・緑島の朝日温泉

台東県の離島・緑島の朝日温泉



関連記事:台湾観光局、海洋旅行PRに注力 亀山島や小琉球を「魅力的な島」に選出

▽科学技術を融合 初導入のキャッシュレスマーケットやVR体験

キャッシュレスマーケット

キャッシュレスマーケット

今年はスマートフォンを使ったモバイル決済や電子マネー、クレジットカードで支払いができるエリアが初めて導入された。政府は2025年までにモバイル決済の普及率を90%に引き上げる政策を掲げており、同フェスを通じてモバイル決済の利便性の高さを紹介した。

電子マネーやクレジットカード決済を行う端末が一部の店に置かれた

電子マネーやクレジットカード決済を行う端末が一部の店に置かれた

キャッシュレスエリアだけでなく、飲食の屋台が立ち並ぶコンテナマーケットでも一部店舗が電子マネーでの支払いに対応していた。記者はコンテナマーケットで電子マネーでの支払いを利用してみたのだが、小銭を扱う必要がないのは非常に便利だと感じた一方で、店によって機械の調子が悪かったり、やや時間がかかったりする場合もあり、現金払いのほうがスムーズに支払いが行なわれているようだった。

また、高齢者や身体が不自由な人にも同フェスを楽しんでもらおうと、VR(仮想現実)技術を利用して空撮、360度撮影をした映像を体験できるサービスも導入された。

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▽人気ゲームとコラボ 若者誘客ねらう

 

ポケモンGOで遊ぶ人々。県政府によると、期間中に30万人以上のポケモンGOユーザーが嘉義を訪れたという。

ポケモンGOで遊ぶ人々。県政府によると、期間中に30万人以上のポケモンGOユーザーが嘉義を訪れたという。

今回の大きな特色の一つとなったのは、「ポケモンGO」や「リーグ・オブ・レジェンド」、「イングレス」など人気ゲームとのコラボレーション。嘉義県政府はポケモンGO運営元のナイアンティックと手を組み、ヨーロッパ限定ポケモン「バリヤード」を県内に出現させたほか、珍しい「金コイキング」の出現率を上げるなど、世界からポケモンGOユーザーを呼び込む仕掛けを用意。故宮南院の会場にはリーグ・オブ・レジェンドを体験できるブースを設け、若者の来場を促進した。

鉄道ランタンエリア

鉄道ランタンエリア

このほかにも、台湾全土で嘉義県に最も多く居住する台湾原住民(先住民)ツォウ族をテーマにしたエリアや鉄道を通じて嘉義の歴史を紹介するエリア、ドラえもんの企画展など趣向を凝らした展示が行なわれた。今回は会場面積が過去最大の約50ヘクタールと広かったため、限られた時間の中で全て回るのは難しかったが、見応えは十分だった。

30回目となる来年は南部・屏東県の大鵬湾を会場に開催される。

(編集:名切千絵)

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