日本の本もたくさん読める小さな図書館、櫞椛文庫には魅力がいっぱい

2017/09/23 19:30文字サイズ:字級縮小字級放大
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櫞椛文庫という私設図書館で9月17日には、日本のあみぐるみ作家リュミエナさんを招いた「夢を編む、そしてウサギとの出逢い」という交流会が開催された。

櫞椛文庫という私設図書館で9月17日には、日本のあみぐるみ作家リュミエナさんを招いた「夢を編む、そしてウサギとの出逢い」という交流会が開催された。

「図書館へ行って、アリスを探そう」というのは、台北市中山区にある「櫞椛文庫」という私設図書館で行われている活動の一つだ。内容はさまざまで、9月17日には、日本のあみぐるみ作家リュミエナさんを招いた「夢を編む、そしてウサギとの出逢い」という交流会が開催された。

櫞椛文庫は目立たない民家の2階にあり、看板もない。1階に小さな立て黒板が置かれているだけ。

櫞椛文庫は目立たない民家の2階にあり、看板もない。1階に小さな立て黒板が置かれているだけ。

櫞椛文庫は目立たない民家の2階にあり、看板もない。1階に小さな立て黒板が置かれているだけの、まるで隠れ家のような図書館だ。

交流会の会場では、中国語と日本語が飛び交っていた。リュミエナさんが「不思議の国のアリス」に登場するキャラクター、ウサギとハリネズミの編み方をデザインし、指導した。参加者は編みながら、「不思議の国」に入ったような感覚を覚えた。

櫞椛文庫図書館の館長、林廷璋さんは去年、90歳で亡くなった日本統治時代の著名な女性詩人、杜潘芳格さんから大量の書籍を寄付され、そこに「不思議の国のアリス」の文庫本が2冊あった。

櫞椛文庫図書館の館長、林廷璋さんは去年、90歳で亡くなった日本統治時代の著名な女性詩人、杜潘芳格さんから大量の書籍を寄付され、そこに「不思議の国のアリス」の文庫本が2冊あった。

図書館の館長、林廷璋さんも可愛らしいウサギのあみぐるみを作った。午後2時から、5時までの交流会だったが、几帳面な林さんはリュミエナさんとおしゃべりしながら、8時まであみぐるみを作った。

どうしてアリスなのか。林さんは去年、90歳で亡くなった日本統治時代の著名な女性詩人、杜潘芳格さんから大量の書籍を寄付され、そこに「不思議の国のアリス」の文庫本が2冊あった。また、去年、台湾大学の陳栄彬教授が新著「不思議の国のアリス:150周年記念版」を出したことを知って、他の私設図書館と提携し、展示会、読書会、交流会などのイベントをやろうと企画した。同書は絵本、小説、詩などの形で伝承されてきたため、たくさんの人とシェアできると考えたからだという。

他の私設図書館の協力を求め、アリス関係の書籍を提供してもらい、図書館内に展示した。中には、絶版となったスロヴァキア語版や、フランスのイラストレーター、ベンジャミン・ラコンブの絵本もある。

櫞椛文庫図書館の館長、林廷璋さんは他の私設図書館の協力を求め、アリス関係の書籍を提供してもらい、図書館内に展示した。

櫞椛文庫図書館の館長、林廷璋さんは他の私設図書館の協力を求め、アリス関係の書籍を提供してもらい、図書館内に展示した。

1981年生まれの林さんは高雄師範大学音楽学科を卒業、専攻はオーボーで、台南市立公共楽団の団員、日系企業の管理職などを歴任した変り種。

音楽を離れて、違う道を歩もうと考え、林さんは兵役時代の友人のアドバイスを聞いて、日本へ留学した。日本語学校で勉強し、毎日猛勉強して、2カ月半後には、日本語検定試験4級から2級に上達していたという。その後、数多くの俳優、演奏家、アーティストを輩出した桐朋学園芸術短期大学に合格したが、経済的な理由で、入学はしなかった。

林さんは帰国して日系企業に就職した後、台湾企業傘下の文教団体で教育事業などに携わった。この時代、台東、蘭嶼、澎湖などの地方を回り、「これからは、自分が舞台で演奏するのではなく、読書の習慣を普及させよう」と図書館設立を決心した。

林廷璋さんは自分が好きな台北市中山区で民家を借り、時間制の小さな図書館を設立した。

林廷璋さんは自分が好きな台北市中山区で民家を借り、時間制の小さな図書館を設立した。

友人の紹介で、林さんは自分が好きな台北市中山区で民家を借り、時間制の小さな図書館を設立した。最初の1時間目は150元で、その後は1分間1元。料金には、ビール、または林さんが自ら淹れてくれるコーヒー1杯が含まれている。

「櫞椛文庫」という名前は、香りのいいシトロン(枸櫞、くえん)と椛(もみじ)から一文字ずつ取って付けた。「後から台北市中山区の木が、紅葉が美しいフウ(楓)だと知った。とても縁があるなあ」と林さんは語った。

現在、櫞椛文庫所蔵の書籍は詩集、文庫本、小説など、約4000冊を数える。日本語と中国語が半々ぐらい。

現在、櫞椛文庫所蔵の書籍は詩集、文庫本、小説など、約4000冊を数える。日本語と中国語が半々ぐらい。

現在、櫞椛文庫所蔵の書籍は詩集、文庫本、小説など、約4000冊を数える。日本語と中国語が半々ぐらい。一部は林さん個人の蔵書で、ほかは友人に寄付してもらった。大半は女性詩人、杜潘芳格さんから寄付されたものだという。

「杜潘芳格さんの娘さんは私の中高学校時代、合唱を指導してくれた先生です。先生が私が図書館を私設したことを知り、杜潘芳格さんの本を寄付して下さいました。初めて先生のお宅を訪ねた時、リュック一つで十分だと思っていましたが、部屋の2、3階に上がり、1万冊を超える本を見たとたん、私はこみ上ってくる感動に堪えかねて、泣いてしまいました。そこで重責を担う覚悟ができたのです。」と林さんは語った。

(楊明珠)

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