台湾の権威あるテレビアワード「第52回ゴールデン・ベル・アワード」(電視金鐘奨)が9月30日に発表される。発表を前に、主要部門のノミネート者・作品を紹介していく。
◇長編ドラマ作品賞(戯劇節目賞)
最も注目される長編ドラマ賞では、高品質を売りに制作されたドラマシリーズ「植劇場」からサスペンス「天黒請閉眼」と家族・恋愛を描いた「恋愛沙塵暴」の2作品がノミネート。時代劇「阿不拉的三個女人」や客家テレビの「明天一起去楽園」、家をテーマにした「酸甜之味」と賞を争う。
◯天黒請閉眼(台湾テレビ、好風光創意執行出品)
山間部の民宿に集まった登山サークルの仲間8人が次々と殺され、過去の事件も明るみに出ていくというサスペンス。チャン・シューハオ(張書豪)やジエン・マンシュー(簡[女曼]書)らが主演。作品賞含め計7部門にノミネートされた。
◯恋愛沙塵暴(台湾テレビ、好風光創意執行出品)一家5人それぞれの苦悩や恋模様などを通じ、家族の交流や成長を描いた。監督は北村豊晴。ノミネートは監督賞、主演男優賞など7部門9項目。ウー・カンレン(呉慷仁)、クー・シューチン(柯淑勤)らが出演している。
◯阿不拉的三個女人(民間全民テレビ出品)日本統治時代の1930年代から戦後初期の1950年代を背景に、台湾演劇界の伝説的人物の人生を主軸とし、半世紀にわたる台湾映画の変遷を描き出した作品。楊麗玲の小説「戯金戯土」が原作となっている。主要キャストはアレックス・コー(柯叔元)、シャンテル・リウ(劉香慈)、ユー・アンシュン(游安順)ら。アンシュンは助演男優賞に名を連ねており、同作のノミネートは2部門。
◯明天一起去楽園(客家テレビ出品)3人の子供が誘拐された事件によって、3つの家庭がそれぞれ抱える秘密が明らかになる…という物語を通じて、現代の家族の交流における問題を浮き彫りにした同作。チャン・ハン(張翰)やジナ・リム(林利霏)らが出演。脚本賞、助演女優賞を含む3部門にノミネートされた。
◯酸甜之味(聯利媒体出品)春節(旧正月)や中秋節(中秋の名月)など一家が集まる春夏秋冬の節日を通じて、一年の家族の出来事と感情の変化を伝えていく。主演はジューン(六月)、チャン・シューハオ(張書豪)、ホアン・ユエン(黄遠)など。監督賞、脚本賞、新人賞など4部門にノミネートを果たした。
(名切千絵)