「日本と台湾で活躍できるスター」を発掘しようと台湾で行われたオーディションで勝ち抜いたメンバーで結成されたボーイズバンド「noovy」(ヌーヴィー)。2016年9月に台湾でデビューした後、今年1月には本格的に来日し、100回近くの公演を行うなどして地道にファンを増やしてきた。ミニアルバム3000枚販売の目標を達成し、今年9月には日本でメジャーデビューを果たす。7月下旬、日本滞在を終えて台湾に戻った彼らに、作品の話から日本での生活、台湾のおすすめスポットまでじっくりと話を聞いた。
▽オーディションからバンド結成へ
noovyはボーカルのShawn(ショーン、18)、ギターのHank(ハンク、20)、ベースのJK(ジェイケイ、20)、ドラムのMark(マーク、20)からなる平均年齢19.5歳の4人組バンド。Shawn、Hank、JKの3人は2014年に台湾の大手モデル事務所、イーリン(伊林)が主催し、日本のソニーミュージックも参加したオーディションで選ばれた。
――Mark以外の3人はオーディションに参加されてますよね。もともと音楽の道を目指そうと思っていたんですか?
Hank(以下H)参加したときは実は違いました。演技に興味がありました。
JK(以下J)パフォーマンスの方面に。
Shawn(以下S)僕は友達と一緒に参加して、最初は芸能人になりたいと思っていなかったんです。でも友達が一人は嫌だからっていって僕を誘って。途中で友達が落とされて、自分だけが勝ち残って。そのあと音楽が好きになりました。
――どんな経緯から4人でバンドを組むことになったのですか?
J ドラマーが足りなかったんです。バンドを組むことになって、もともと僕とMarkは同じ高校だったから、Markのパフォーマンスを見たことがあって、「彼が良いんじゃないか」と思ったので連絡したんです。でも最初は詐欺だと思われました。
Mark(以下M)お金をだまされるのか思って。でもその後当時のマネージャーから連絡があって、ようやく信じられました。
――オーディションに受かってから「バンドを組みます」と言われたのですか?
4人 そうです。
J 会社側はもともと計画があったようですが、僕たちが受けた時は知りませんでした。
――楽器はいつから学び始めたんですか?J (オーディションに)受かってからなので2年ちょっと前ですね。僕はベースを学ぶ前はギターを5年くらいやっていました。
M 小学校5年生の時からです。10年くらいになりますね。いとこがドラムをやっていて、母親から学ばないかと言われて。そのときは特に考えはなかったので、そうすると母親にジャズドラムのクラスを申し込まれていて。実は本当はピアノを学びたかったんです。でも学費がドラムのほうが安かったから。あとで安いドラムも買いました。
S オーディションを受ける前にギターを独学で1年くらい学んでいて、正式に先生について学び始めたのはバンドを組んでからです。
H 僕はエレキギターなのですが、バンドを組んでから学び始めました。
――練習の時、苦労はありましたか?
S ありました。最初はとても大変でした。(Mark以外の)僕ら3人はバンドを組んだことがなかったので。
J Markは僕らの進捗に我慢できなくて。
M 僕のほうが経験が長いですから。でも今は大丈夫です。問題ない。
S Markは以前、別のバンドを組んでたんです。
――別のバンドも組んでいたんですか?
M そうです。友達と。高校は音楽学科だったので、クラスメートはみんな音楽をやっていました。
▽7月に初のフルアルバム「ONE」をリリース――7月21日に台湾でリリースした初のフルアルバム「ONE」について紹介してもらえますか?おすすめのポイントについても教えてください。
S 13曲が入っています。通常のアルバムより曲数が多いです。
J 3つの言語を使っています。中国語、日本語、英語。
H それにたくさんの曲風が盛り込まれています。ブルースやパンク、J-POP、J-ROCK、C-POPとか。
S とても多元的なアルバムです。
J このアルバムの収録曲の多くは僕らの思い出です。僕たちの成長に寄り添ってきました。このアルバムの製作には1年余りかかっているので、一部は1年前に出来上がっていました。それで僕たちの成長を1枚のアルバムにまとめたんです。
M (日本で開催した)100回近くの公演で披露した曲目のほとんどはこのアルバムに収録されています。
――レコーディングの時、大変なことはありましたか?
S 「イチバンボシ」(※日本語曲)をレコーディングするとき、日本語の発音がそんなに上手ではなかったので、プロデューサーと一緒にどのように発音するか一つずつ学んでいきました。だから発音ですごく時間がかかりました。
M しかもレコーディングの直前に曲を渡されたんです。
S どの曲もあまり時間が無くて。すごくスケジュールが詰まっていたので、ある日突然「Shawn、明日レコーディングするよ」と言われて聞いたことのない曲を渡されて。徹夜して覚えた曲もあります。本当にタイトでした。「イチバンボシ」は2日がかりでレコーディングして、1日目は歌詞の内容を解説してもらって、2日目に2~3時間かけて正式にレコーディングしました。
――ほかの曲のレコーディングはもっと短いんですか?
S もっと長いのもあります。人生初のレコーディングの時は8時間もかかりました。「KALEIDOSCOPE」の日本語版です。そのあとはだんだんと感覚をつかめるようになりました。
――「イチバンボシ」は歌詞がユニークですよね。みなさんの心境に近いような印象を受けました。
J そうですね。あの曲は僕たちが日本にいた時の物語です。
M プロデューサーと話し合いをして、日本での生活の感想とか出来事とかを語ったんです。
――8月に公開予定の「三等星」のMVについて教えてもらえますか。S このMVは僕らが初めて台湾で撮影したMVです。
M 全部台湾で撮りました。
S 他の曲は全部日本で撮っていたので。
H そして撮影時間が一番長かったMVです。22時間ですね。
――ロケですか?
J 室内もロケもあります。特別ゲストで事務所の男性の先輩も出演しています。
H シークレットゲストです。でも誰かはお楽しみということで。期待していてください。
――ロケはどこでしたんですか?
H 台湾芸術大学で撮影しました。
S そしてこの曲はストーリーがある作品です。
――ヒロインはいるんですか?
H いないです。それがちょっと残念なところです。(笑)
(4人口を揃えて日本語で)残念~。
S ストーリーは歌詞の内容と合わせてあるんです。
J 僕個人、かなり期待しています。
H 僕もとても期待。まだ見ていないので。
J たぶんすごい作品になっていると思います。
――9月末に日本でメジャーデビューしますね。メジャーデビューシングル「Garage」は以前、ライブで歌ったことがあるようですね?S 歌いました。この曲は特別なんです。バンドを結成したばかりの時からあった曲なので。
H 2年前からありました。
S 2~3年前ですね。
H これまでにリリースしたどの曲よりも古いんです。
J だから思い出がとてもたくさんあります。
S 楽器ができないときからこの曲を練習し始めていて。
J それに日本でのデビュー曲になるんです。
H 僕らはこの曲がすごく好きなんです。僕らにパワーをくれる曲です。
J それにメロディーを聞くとなんとも言えない気持ちになります。
――日本語の曲ですか?
S 最初は英語でした。あとで少し歌詞を変えて日本語になりました。アレンジも変わりました。とてもいい曲だと思います。
H おすすめです。
M 激オススメです。
(後編http://japan.cna.com.tw/topic/column/201708090003.aspxに続く)