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台湾の離島・緑島(2)癒やしの旅 奇想天外な名物グルメ 

2016/05/04 16:38
西側の繁華街。商店の軒先には客が利用しているスクーターがずらりと並ぶ
西側の繁華街。商店の軒先には客が利用しているスクーターがずらりと並ぶ

◇スクーターや電動自転車で島一周

観光客が交通手段として一般的に利用しているのはスクーター。記者は免許を持っていないため、フル電動自転車をレンタルした。通常の自転車を使っている人も見かけたが、緑島は起伏がかなり大きいため、島民からは自転車はおすすめしないと教えられた。

島の南西部に進むと見えてきた砂浜
島の南西部に進むと見えてきた砂浜
緑島はフェリー乗り場がある西側に商店やレストランが集中しており、白砂のビーチや雄大な自然が満喫できるのは主に南や東側。フェリー乗り場付近で電動自転車を借り、反時計回りに約5分ほど進むと目の前には光り輝く海と白い砂浜が広がってきた。

「大白沙」近くの風景。かなりの透明度だ。
「大白沙」近くの風景。かなりの透明度だ。
さらに進むと、島最大のビーチである「大白沙」が見えてきた。数百メートルにも及ぶ白い砂浜が特徴で、島の三大ダイビングスポットの一つでもある。水質の良さは道路から眺めただけでも海の底まで見られるほど。

展望台から見た景色。奥左が哈巴狗岩で、右が睡美人岩。岩の手前に見える湾は「海参坪」。この一帯はサンゴ礁が広がっており、ダイビングスポットの一つに数えられる。
展望台から見た景色。奥左が哈巴狗岩で、右が睡美人岩。岩の手前に見える湾は「海参坪」。この一帯はサンゴ礁が広がっており、ダイビングスポットの一つに数えられる。
◇◯◯にそっくりな岩

「哈巴狗岩」
「哈巴狗岩」
東側の中央部にまで行くと、目の前に突如展望台とそこまで続く歩道が出現。約300~400メートル続くこの石畳の歩道は、万里の長城に似ていることから「小長城」と呼ばれている。海と日の出を観賞できる絶好のスポットだ。

「睡美人岩」。横に並ぶ二つの岩については、「呪いにかけられた眠り姫を忠誠心の強い犬が守っている」、「犬と女性は愛し合っている恋人同士で、神に背いたために岩に変えられてしまった」など様々な言い伝えがある。
「睡美人岩」。横に並ぶ二つの岩については、「呪いにかけられた眠り姫を忠誠心の強い犬が守っている」、「犬と女性は愛し合っている恋人同士で、神に背いたために岩に変えられてしまった」など様々な言い伝えがある。
小長城の先端にある展望台からは、寝そべっているペキニーズにそっくりな岩「哈巴狗岩」と仰向けで寝ている女性のような「睡美人岩」を目にすることができる。

緑島は火山活動によって造られた島であり、これらの岩は古代に存在した火口壁が風化して出来た自然景観だと研究者から推測されている。

海草かき氷。このメニューにはごま豆腐やタピオカ、サツマイモ、寒天などもトッピングされており、海草の主張は控えめ。
海草かき氷。このメニューにはごま豆腐やタピオカ、サツマイモ、寒天などもトッピングされており、海草の主張は控えめ。
◇海草を使ったユニークグルメ

緑島の名物メニューとされるのが「海草かき氷」。海草をスイーツと合わせるという衝撃的な組み合わせだ。恐る恐る注文してみると、緑色の海草がそのままミルク味のかき氷にトッピングされたものが出てきた。口に含んでみると海草そのままの味が広がり、個性的な味わいを楽しめる。好みは分かれると思うが、挑戦する価値はある一品だ。

土産物屋で販売されていた海草もち。もちの生地に海苔の粉末が練りこまれている。中には餡も入っており、あずきやピーナツ、ごまなど様々なフレーバーがある。
土産物屋で販売されていた海草もち。もちの生地に海苔の粉末が練りこまれている。中には餡も入っており、あずきやピーナツ、ごまなど様々なフレーバーがある。
緑島では他にも海草を使ったスイーツが販売されている。土産物屋でよく見かけたのは、海草もち。こちらも磯の香りが豊かに楽しめる。

鹿肉を使用したメニュー
鹿肉を使用したメニュー
緑島のもう一つの名物は鹿肉料理。レストランで食べた鹿肉は臭みが全く無かった。鹿肉ジャーキーなども販売されていた。

マグロを使った乾麺。奥は刺し身。
マグロを使った乾麺。奥は刺し身。
もちろん海鮮も堪能できる。

記者が訪れたのは4月下旬。まだ本格的な夏が到来していない時期だったものの、最高気温は31.3度を観測。痛いほどの強い日差しが照り付けた。

台東・富岡埠頭と緑島を結ぶフェリー。所要時間は50分ほど
台東・富岡埠頭と緑島を結ぶフェリー。所要時間は50分ほど
ゆったりとした時間が流れ、美しい海と豊かな自然で心を軽やかにしてくれる緑島。大きくはない島だが、魅力がたっぷり詰まっている。1泊2日の滞在でも回れなかったスポット、出来なかったことはたくさんある。今度はもう少しのんびりとした日程で訪問したい、そう思わせられる場所だった。
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