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盛り上がりを見せる台湾のクラフトビール 9ブランドの商品を飲み比べ(前) 

2015/10/28 12:40
「ビアフェス台北2015」の会場
「ビアフェス台北2015」の会場

台北市内で10月下旬、世界各地から100種類以上のクラフトビールを集めた「ビアフェス台北2015」が開催された。クラフトビア・アソシエーション(日本地ビール協会)の田村功氏によれば、クラフトビールとは味と香りを重視して作られるビール。台湾のビールといえば、レストランやスーパーなどでよく目にする台湾煙酒の「台湾ビール」(台湾[口卑]酒)が一般的だが、ここ数年では海外のコンテストで賞を獲得するクラフトビールメーカーも登場している。前編と後編に分け、同イベントに出展した9ブランドのこだわりビールを紹介する。

同社の段淵傑さんによると、コラボビールはそれぞれ要望に合わせて新たな味を開発しているという。
同社の段淵傑さんによると、コラボビールはそれぞれ要望に合わせて新たな味を開発しているという。
1. ノースタイワンブルワリー(北台湾麦酒廠)

台湾産の原料を使用し「台湾味」にこだわる酒造。2006年に台湾初のライチビールを発売し、好評を得た。メタルバンド、ソニック(閃霊)や台北Wホテル、男性誌GQなどとコラボレーションした商品も開発している。

ライチビール(左)ほんのり甘く、女性やビール初心者でも飲みやすい。ライチは南投産を使用。「ノースタイワンアビー8」(北台湾経典8、中央)、「ノースタイワンホワイトビアー」(北台湾雪藏白[口卑]酒、右)
ライチビール(左)ほんのり甘く、女性やビール初心者でも飲みやすい。ライチは南投産を使用。「ノースタイワンアビー8」(北台湾経典8、中央)、「ノースタイワンホワイトビアー」(北台湾雪藏白[口卑]酒、右)
昨年は名古屋のビール専門店などへの販売を開始。日本進出を果たした。生産量が少ないため、基本的にはバーやパブでの提供になるという。同年台北で開催されたアジアビアカップ2014では「ノースタイワンアビー8」(北台湾経典8)が金賞を、「ノースタイワンホワイトビアー」(北台湾雪藏白[口卑]酒)が銀賞を受賞している。

「立夏」は苦味が強いものの、柑橘系の香りが漂い、夏の雰囲気を感じさせてくれる。
「立夏」は苦味が強いものの、柑橘系の香りが漂い、夏の雰囲気を感じさせてくれる。
2. 台湾ヘッドブルワーズ([口卑]酒頭酒廠)

ノースタイワンブルワリーの段淵傑さんと宋培弘さん、葉奕辰さん3人のビール好きによって結成されたブランドで、二十四節気をテーマにした商品が特徴。「立夏」はインターナショナル・ビアカップ2015で銀賞を、東方美人茶を原料にした「立秋」は銅賞を獲得している。

妻の厳若カンさん(写真)によるとリュウガンは全て自分たちで皮を向いているという。「剥くのが大変」と話しながらも、笑顔を見せ、ビールづくりへの愛情をのぞかせた。(カン=草かんむりに函)
妻の厳若カンさん(写真)によるとリュウガンは全て自分たちで皮を向いているという。「剥くのが大変」と話しながらも、笑顔を見せ、ビールづくりへの愛情をのぞかせた。(カン=草かんむりに函)
3. フィフティフィフス・ストリート(五十五街精醸[口卑]酒)

在コロンビア華僑の游承亜さんが手掛けるブランド。ブランド名の「五十五街」は游さんの生まれた住所から名付けられ、故郷と家族への思いを象徴している。「桂円琥珀[口卑]酒」は麦芽とリュウガンを一緒に入れて発酵させて作られる。苦味の中にもリュウガンのほのかな甘みを感じられる一品。

23ブルーイングの蘇家慧さん、ロバートさん(左から)
23ブルーイングの蘇家慧さん、ロバートさん(左から)
4. 23ブルーイング(二十三号[口卑]酒)

カナダ人のオーナー、2人のアメリカ人ビール醸造師によって設立されたブランド。プロジェクトマネジャーの蘇家慧さんによると、台湾でなかなか口に合うビールが見つけられなかった3人が自家醸造を楽しんでいた際に知り合い、創設されたという。自慢は「アメリカ本場の味」。原料はアメリカから輸入。商品はアメリカ出身者が多く集まるバーなどで提供され、好評を得ているという。

(後編に続く)

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