台湾の医療をテーマにした「麻酔風暴」がミニドラマ・テレビ映画部門で作品賞、監督賞、脚本賞、助演男優賞の4部門に選ばれた。受賞数は今回最多。審査員を務めた映画監督のチェン・イーウェン(陳以文)氏は同作に対し、真新しさがあり、難易度が高いと評価。制作側が伝えたい部分を視聴者が好む形で表現したと称賛した。
ミニドラマには良作が多く、ノミネート作を選ぶには予想の3倍以上の時間がかかったという。
シャオ・リーショウ(蕭力修)監督は、現在台湾の医療が抱えている問題をエンターテインメントの形で人々に理解してもらいたかったと制作のねらいを語り、意外な受賞に笑顔を見せた。エグゼクティブプロデューサーのディン・シャオチン(丁曉菁)氏は、台湾には多くの優秀な制作者がいると話し、今後も若手の制作者により多くの機会を提供してもらえればと各テレビ局に対して願いを述べた。
クリス・ウー(呉慷仁)は同作で助演男優賞を受賞。「演技が好きな役者は全く辛くない。大変なのはスタッフだ」と話し、裏方で作品を支えた制作者に感謝を述べた。記者から受賞者定番のポーズ「ジャンプ」をリクエストされると「ご飯食べてないから」と困った顔を見せる一幕もあった。 現在別の作品を撮影しており、暇がなかったという。◇一悶着あったバラエティー番組部門「今年話題性が最も高かった」(プレゼンターの沈春華)とされたバラエティー番組部門。番組賞と司会者賞については、質が低く、真新しさもないなどとして、「該当者なし」にすることも検討されていたとの話が明らかになると、ジャッキー・ウー(呉宗憲)らバラエティー番組で活躍する大物タレントから非難が噴出していた。
司会者賞を受賞したのは、2部門受賞したら求婚すると宣言していたミッキー・ホアン(黄子佼)。スピーチでは彼女で女優のモン・ガンルー(孟耿如)の名前を出して「結婚しましょう」とプロポーズし、会場を沸かせた。一方、プレゼンターを務めたジャッキーも同部門にノミネートされていたものの、落選。自分の名前ではなかった悔しさからか、トロフィーを高く持ち上げ、ふざけてスピーチを始める一幕もあった。審査員団に言いたいことがあるか質問されると「大丈夫。フェイスブックを見て」とおどけながら言い放ち、会場を爆笑の渦に包んだ。