黄湯
中国語には「黄湯」(ファンタン)という言葉がある。味噌汁などただの「黄色い汁物」だと思ったら大間違い。
黄湯とは酒のこと。同じ米からできたにもかかわらず、日本酒は澄んだ「清酒」であるのに対し、長期貯蔵の中国の老酒(ラウチュウ)は黄色く見える。もちろん中国には高梁(コーリャン)酒など白酒(パイチュウ)と呼ばれる蒸留酒もあるが。ちなみに、同じ蒸留酒のスコッチ・ウイスキーが黄色くなっているのは、オーク樽に詰められるからだという。
また、中国語には「潅黄湯」(クアンファンタン)というフレーズがあるが、これは「酒を飲ませる」のほか、「おべっかを使う」という意味で使うこともできる。
写真=コーリャン酒で有名な台湾の離島、金門島の造酒メーカーの新造酒発表会