日本時代の警察官舎、新竹の歴史伝える文化施設に 修復工事が着工/台湾

【観光】 2020/03/18 14:17 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
修復工事が始まる新竹州警察局高等官舎

修復工事が始まる新竹州警察局高等官舎

(新竹中央社)北部・新竹市で16日、日本統治時代から市内に残る警察官舎の修復工事が着工した。出席した沈慧虹副市長は、竣工後は新竹の歴史を伝える同市初の「新竹故事館」に生まれ変わると紹介し、市民が文化財に親しみ、地元の歴史に触れる場所となることに期待を寄せた。

同市や文化部(文化省)の資料によると、同官舎は1917(大正6)~21(同10)年に建てられた40棟余りの警察宿舎のうち、現存する最後の一棟。池がある庭付きの一戸建てで、玄関や応接間、茶の間、縁側など伝統的な日本家屋の間取りに洋風の居間を配した和洋折衷の造り。戦前の官制で、三等以下九等までの官位に属する「奏任官」に割り当てられたものとみられる。2016年、「新竹州警察局高等官舎」の名称で市の古跡に登録された。修復工事では、外観や内装を当時の姿に戻すほか、庭の整備も行われる。

沈氏は、市内には63カ所の古跡や歴史的建造物があり、これらは都市と市民が共有する記憶であるだけでなく、物語を次世代に伝える役割も担っていると述べ、文化財の修復・再活用に意欲を示した。

市文化局によると、市内ではほかにも、1896(明治29)年築の「新竹監獄署」を前身とする台湾初の少年刑務所「新竹少年刑務所」に併設されていた武道館や1923(大正12)年に当時の皇太子、裕仁親王の台湾行啓を記念して建設された「新竹街図書館」(現・新竹市立図書館)などの修復が進められているという。

(郭宣ブン/編集:塚越西穂)