台湾鉄道の次世代監視システム「顔認証」は見送りに プライバシー保護派が反発

【観光】 2019/11/07 15:53 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台中市の豊原駅=資料写真、同市政府提供

台中市の豊原駅=資料写真、同市政府提供

(台北中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)は6日、中部・台中市の豊原駅で試験導入する次世代型映像監視システムについて、実装されている顔認証機能の使用を当面見送ると発表した。プライバシー侵害を懸念する声が各界から多く寄せられたためとしている。同日、報道陣の取材に応じた林佳龍交通部長(交通相)は、問題のない機能のみ推進し、顔認証については今後慎重に社会と意思疎通を図りたいと述べた。

台鉄によると、同システムは、台北メトロ(MRT)で2014年5月に無差別殺傷事件が発生したことを受け、交通部(交通省)が同年、安全対策の一つとして導入を決定。駅のロビーやエスカレーター、プラットホーム、駐車場、トイレなどに設置され、ホームからの転落や不審者、不審物など、潜在的なリスクを感知して警告を発することができる。顔認証には、特殊な状況が発生した時、人物の特徴を検出、分析し、駅職員や警察官に伝える役割などが期待されていた。

台鉄は5日に発表した報道資料で、豊原駅での設置工事は今年6月に終了していると説明。事件や事故が発生してから使う「受動的」な従来型の防犯カメラよりも安全性が高まるとして、同駅の成果を見ながら他の駅でも設置を進める方針を示していた。だが、顔認証をめぐって、プライバシー擁護団体などから反発の声が相次いだ。

(余暁涵/編集:塚越西穂)