プユマ脱線1年 台湾鉄道、今月末までに住友商事を提訴、賠償請求へ

【観光】 2019/10/21 15:20 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
特急プユマ号の脱線事故現場=2018年10月21日、宜蘭県

特急プユマ号の脱線事故現場=2018年10月21日、宜蘭県

(台北中央社)死者18人を出した台湾鉄路管理局(台鉄)特急プユマ号の脱線事故から21日で1年となった。台鉄は20日、車両の主契約企業である住友商事の責任を問い、今月末までに同社を提訴し、損害賠償を請求する方針を明らかにした。賠償金額は明らかにしていない。

行政院(内閣)の調査チームは昨年11月の暫定報告で事故原因として、ブレーキや動力に関わる空気圧縮機の不具合▽自動列車防護装置(ATP)の遠隔監視システムの未作動▽カーブ進入時の未減速―などを挙げた。空気圧縮機の不具合については整備マニュアルの不備が指摘された。車両を製造した日本車輌製造はATPの未作動に関し、配線ミスを認めている。台鉄は今年4月、車両設備やマニュアルの欠陥を理由に、賠償請求の書簡を住友商事に送付。だが住友商事は、台鉄側の車両メンテナンスが不十分だったとして責任を否定していた。

台鉄は、住友商事が全責任を台鉄に押し付けることは受け入れられないとしている。

台鉄は2011年と14年の2度に分けてプユマ号用車両計152両を住友商事らの日本企業連合に発注。2013年2月から順次営業運転を始めた。脱線事故を起こしたのはそのうちの1編成だった。台鉄は企業連合から納付済みの契約保証金を差し押さえている。

事故は昨年10月21日、北東部・宜蘭県の新馬駅付近で発生。樹林発台東行きの特急プユマ号がカーブを曲がろうとした際に脱線し、18人が死亡、267人が負傷した。

(汪淑芬/編集:名切千絵)