基隆・和平島で新たに墓地や人骨発掘 大航海時代の歴史解明へ前進/台湾

【観光】 2019/07/16 12:48 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
発掘作業に加わるスペインの考古学者ら=基隆市政府提供

発掘作業に加わるスペインの考古学者ら=基隆市政府提供

(基隆 16日 中央社)台湾本島から程近い北部・基隆市の離島、和平島で進められている発掘調査でこのほど、墓地や人骨などが新たに発見された。市が14日に発表した。教会の一部も見つかっており、大航海時代にアジアに進出し、和平島を拠点としていたスペインが建てた教会とその墓地とみられている。

同市文化局は、かつて台湾北部を支配したスペインが1626年に建てたとされるサン・サルバドル城などの位置を検証するための発掘作業を、島内の駐車場予定地で今年5月に開始。市から委託を受けた清華大学(新竹市)人類学研究所の臧振華所長のチームのほか、スペインの考古学者らも作業に加わった。

同局の陳静萍局長によれば、教会はサン・サルバドル城と同時期に建てられたもので、見つかったのは建物後方部分の壁の基礎に当たる部分と推測される。このほかに、教会の室内部分も発掘されているが、建築様式などはさらなる検証が必要で、同時期にスペインが支配していたフィリピンの教会などと比較する必要があるという。

この発掘現場からはすでに墓地や人骨が複数見つかっている。特殊な形をした十字架の遺物が周辺から発掘された墓もあり、カトリック信者のものとみられている。

林右昌市長は12日、発掘現場を視察。スペインの考古学者の協力に謝意を示した上で、これらの成果を地元で展示できれば、島民により多様なアイデンティティーを感じてもらうことができ、文化や観光の価値ももたらせると述べた。

この発掘現場では大航海時代のもの以外に、台湾の鉄器時代を代表する十三行遺跡(新北市八里、約1800~500年前)と同時代とされる縄文土器や、新石器時代後期(約3500~2000年前)の陶器のかけらなどもすでに発見されており、同地で3000年前から人類が活動していたことを裏付ける証拠と考えられている。

(王朝ギョク/編集:楊千慧)