台湾最高点を走るバス路線、惜しまれながら廃止

【観光】 2018/11/16 19:29 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
合歓山の標高3275メートル地点(武嶺)を通過する「6506」路線のバス

合歓山の標高3275メートル地点(武嶺)を通過する「6506」路線のバス

(南投 16日 中央社)中部・南投県と東部・花蓮県にまがたる合歓山の標高3275メートル地点(武嶺)を通過することから「台湾最高点を走るバス」と呼ばれて観光客を引き付けたバス路線「6506」が、16日を最後に廃止された。同路線ならではの人情味や景色を味わおうと、運行終了を前に連日、多くの人々がバスに乗車して名残を惜しんだ。

中部・台中市北部の市街地、豊原と市東部の梨山を結び、片道167キロの道のりを約6時間かけて1日1往復する同路線。観光客を乗せるだけでなく、山間部に居住する人々が物資を運ぶ役割を担ったほか、地元の児童のスクールバス代わりでもあった。景色の写真を撮りたい観光客のために運転手が臨機応変に停車するなど、人情味あふれる魅力で人気を集め、テレビCMにも登場した。

本来、台湾の中部を東西に結ぶ自動車道「中部横貫公路」(省道台8線)を通っていた同路線。1999年の台湾大地震で道路が寸断され、他県を経由する迂回ルートの使用を余儀なくされた。2012年に代替路が開通したものの、安全面での考慮から厳しい交通規制が敷かれてきた。

台中市政府は、近年代替路の安全性が向上したとして中型バスの通行を認め、16日から、時間を大幅に短縮できる865路線が運行を開始。6506路線はこれに伴って廃止された。

6506路線に乗ったのはこれが最初で最後だという台北のバスファンは、沿線の風景が素晴らしく、廃止は残念だがやむを得ないと語った。

友人を集めて沿線の農場に行ったという女性は、乗車時間は長いけれど景色がきれいで、運転手も親しみやすいと称賛し、「来た甲斐があった」と喜んだ。

6506路線は廃止されたが、3275メートル地点へは「6658A」でも行くことができる。

(蕭博陽/編集:塚越西穂)