日本統治時代のパイン缶詰工場、修復を経て文化施設に/台湾・高雄

【観光】 2018/08/17 12:00 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
修復を経て18日にオープンする文化施設の「台湾パイナップル工場」=高雄市文化局提供

修復を経て18日にオープンする文化施設の「台湾パイナップル工場」=高雄市文化局提供

(高雄 17日 中央社)日本統治時代から残る唯一のパイナップル缶詰工場、南部・高雄市大樹の「九曲堂泰芳商会鳳梨缶詰工場」が、約2年の修復工事を経て18日、文化・レクリエーション施設「台湾パイナップル工場」(台湾鳳梨工場)としてオープンする。同市政府文化局は、1908(明治41)年開業の九曲堂駅、1913(大正2)年竣工の旧鉄橋や竹寮取水場など周辺の観光スポットと文化回廊を形成し、地元の観光産業活性化につながることに期待を示している。

同局によると、同工場は1925(大正14)年、台北の豪商、葉金塗が九曲堂駅付近に建設したもの。日本統治時代に設けられたパイン缶詰工場は台湾全土で81カ所に及び、同地にはそのうちの11軒が林立していたという。戦後、一帯は眷村(中国大陸から移り住んだ軍人やその家族らが暮らす集落)となったが、2003年までに全ての住人が移転。2004年、現存する3棟の建物が同市の歴史的建造物に指定された。

かつての工場の姿をよみがえらせることを目標に3棟の修復を進めてきたと強調する尹立局長は、開館後の展示は、地域文化の特色と台湾パイナップル・缶詰の歴史を軸としたもので、目玉は50枚余りの缶詰ラベルだと紹介。このほか、缶詰づくり体験なども楽しめるという。

また、地元出身でパイナップルの有機栽培を行う巴錦楙さんがアイスデザートやクリエーティブ商品などを販売するほか、屋外にもパイナップル畑を作って雰囲気作りに一役買っている。巴さんはIT業界で活躍した後、帰郷して家業を受け継いだ。同局が若年層のUターン就農を応援するため運営パートナーとして招聘した。

(程啓峰/編集:塚越西穂)