11月閉館の慰安婦記念館、新たな場所で再開へ 遅くとも来夏を予定/台湾

【社会】 2020/08/14 17:29 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
14日の記者会見に臨む婦女救援基金会の関係者ら

14日の記者会見に臨む婦女救援基金会の関係者ら

(台北、台南中央社)11月に閉館する台北市の慰安婦記念館「阿嬤(おばあちゃん)の家 平和と女性人権館」が、遅くとも来年夏までに別の場所に移転して再開館することが分かった。同館を運営する人権団体、婦女救援基金会の杜瑛秋執行長(CEO)が14日、明らかにした。

同館は台湾初の慰安婦記念館として2016年末、観光客が多く訪れる台北市迪化街に開館。台湾の元慰安婦59人の人生を紹介するほか、現代女性の人権をテーマにした展示を行うスペースや社会教育の拠点などとしての役割も担った。だが近年続いていた資金難に新型コロナウイルス感染拡大による収入減が追い打ちをかけ、同基金会は先月、11月10日に閉館すると発表していた。

8月14日は韓国政府が元慰安婦をたたえる記念日に制定しており、同基金会はこの日、同館で記者会見を開いた。

杜執行長によれば、同館の移転先としてすでに2カ所の候補地が見つかっており、現在はどちらがより適切かを検討している最中。移転先探しに関しては、中央政府や地方自治体の協力を得たという。

同基金会は記者会見で日本政府に対し、女性を迫害し慰安婦とした史実について謝罪するよう求めた。

▽馬英九前総統「日本人はまだ謝罪、賠償していない」

馬英九前総統は14日、南部・台南市で、慰安婦像設置2周年を記念する式典に出席し、日本人はまだ謝罪、賠償をしていないと述べた。

同日更新したフェイスブックの投稿では、「台湾の慰安婦のおばあさんはいまだに日本政府から謝罪されていない」と言及した上で、「蔡英文総統はかつて、亡くなった元慰安婦に対して日本政府から正義を取り戻すと誓ったにもかかわらず、実現させていないどころか、教育要領からこの歴史を削除し、次の世代の歴史的記憶を消し去った」と批判した。

(呉欣紜、張栄祥/編集:名切千絵)