文化部、先住民の歴史事件を調査 当事者納得の記念碑設置へ/台湾

【社会】 2020/02/28 19:33 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
「タロコ戦役」記念碑の除幕式=2014年10月15日、花蓮県秀林郷

「タロコ戦役」記念碑の除幕式=2014年10月15日、花蓮県秀林郷

(台北中央社)清朝時代や日本統治時代に東部・花蓮県で発生した先住民にまつわる歴史事件について、文化部(文化省)が調査に着手している。27日に台北市内で開かれた「総統府原住民族歴史正義・移行期の正義委員会」(原転会)の会合で、同部の李連権常務次長が報告した。

李氏によれば、先住民の歴史事件は計18件。文化部と原転会は先月初旬、歴史事件の記念碑に関する会議を開き、まず花蓮県で起きた5件を調査し、結果に基づいて、先住民の立場に立った記念碑の設置を目指す要綱を制定することが決定された。

5件はそれぞれ、アミ族が土地の開発問題で清朝と衝突した「大港口事件」(1878年)▽タロコ族が旧日本軍と森林資源などを争った「新城事件」(1896年)と樟脳採取をめぐってぶつかり合った「威里事件」(1906年)▽アミ族の労働者と日本の警察との紛糾が武力衝突に発展した「七脚川事件」(1908年)▽タロコ族が武装蜂起して旧日本軍に平定された「タロコ戦役」(1914年)。いずれにも記念碑が設けられているが、当事者である先住民に寄り添ったものでなかったほか、設置場所や管理維持などが問題視されるケースもあるという。

同日提示された要綱案では、記念碑の設置について、先住民の解釈、観点にのっとる▽形や位置は地元先住民の意見を尊重する▽記念式典を実施する▽永続的に管理し、台湾の歴史教育の一部として伝承する--などと定めている。将来的にはこれに基づき、全18件の事件に関する記念碑の設置を目指すという。

(温貴香/編集:塚越西穂)