台湾最古の都「大員」の一部が出土 400年前にオランダ人が開く

【社会】 2020/02/06 19:13 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台湾最古の都「大員」の遺構を視察する黄台南市長(手前右7)=同市政府提供

台湾最古の都「大員」の遺構を視察する黄台南市長(手前右7)=同市政府提供

(台南中央社)17世紀のオランダ統治時代に開かれた台湾最古の都「大員」(現台南市安平区)の一部が掘り起こされ、5日にメディア公開された。現場を視察した黄偉哲市長は、世界文化遺産に申請できる可能性もあると期待を示し、かつての台湾の姿を後代にも見せられるよう、行政機関と学術界が力を合わせ、埋め戻さず、現状をそのまま保存する方向で努力をしていきたいと意欲を示した。

大航海時代に台湾南部を占拠したオランダ人は1624年に台湾で最も古い城、ゼーランディア城(現安平古堡)を建設。1630年代ごろには城の周辺に台南市の原型となる大員市街が整備された。

ゼーランディア城完成から2024年で400周年を迎えるのに合わせ、同市政府と地元の成功大学は、大航海時代の台南の輪郭を探究する考古学プロジェクトを始動。昨年6月から、市内安平区の石門小学校や西門小学校、文化スポットの剣獅テイ園区などで発掘調査が始められていた。史料や測量結果に基づくと、2校の所在地は1640年代、海と陸の境界線付近に位置しており、剣獅テイ園区の所在地は大員の市街地だったと考えられる。(テイ=土へんに呈)

公開されたのは、石門小学校の北側で見つかった遺構。オランダ時代の地図と照らし合わせると、大員の北端に当たるとみられる。オランダ時代から清朝時代までの遺構が重なり合っていたほか、氾濫などで堆積(たいせき)した地層も見られ、同地がかつて海岸線だった可能性が高いことが判明した。

プロジェクトを主導した成功大学考古学研究所の劉益昌所長によると、台湾で貿易が始まったのはこの時期。当時オランダ東インド会社は東南アジアから台湾を経て日本にまで勢力を伸ばし、台湾は貿易を通じて国際舞台に登場するようになったという。劉氏は、大員の遺構はオランダ東インド会社が残したものだと話し、発掘の成果にとても興奮していると喜びを示した。

同市ではこのほかにも城完成400年記念事業として、市内の赤カン楼や烏山頭ダム・嘉南大シュウなど歴史の面影を伝える建造物とその周辺地域の整備などを進めている。(カン=山かんむりに坎、シュウ=土へんに川)

(張栄祥/編集:塚越西穂)