新生・新竹動物園28日開園 改革に尽力した日本人、喜び語る/台湾

【社会】 2019/12/27 19:58 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
岡元友実子さん

岡元友実子さん

(新竹中央社)新竹市立動物園が約2年半におよぶ改修工事を終え、28日にリニューアルオープンする。同園初の外国人職員として園の変革に携わった岡元友実子さんが中央社の取材に応じ、うれしい気持ちやこれまでの苦労などを語った。

同園は日本統治時代の1936(昭和11)年に開園。開園当初から場所を移さずに運営を続ける動物園としては台湾最古となる。2016年に上野動物園(東京都)と友好交流協議書を締結する際、日本側の連絡係を務めていた岡元さんは、園の再生計画を進める新竹市の姿勢に感動し、ぜひ同園で働きたいと林智堅市長宛てに“自己推薦書”を送付。この熱意が伝わり、同園が改修工事に入った2017年5月に研究員として採用され、動物に適した環境作りに取り組んできた。

これまでに約20カ国の動物園を訪れたことがあるという岡元さん。同園は規模が小さいものの独自の歴史があると話す。地元の人々にとっては印象深い存在で、とても愛されていることを、新竹に来てから知ったという。

リニューアル後の同園については、従来の「動物をおりで飼う」、「人が動物を見る」というスタイルを覆し、動物本来の自然な行動が見られるようになったと強調。例として、園の人気者、カバの「楽楽」(メス)が砂場や池ではしゃぐ姿を指さした。楽楽は以前、鉄格子とコンクリートのおりで暮らしていたが、新しい環境で目の輝きが違ってきたという。マレーグマやサルなど他の動物たちにも、これまでなかった野生的な行動や喜ぶ様子が認められているといい、「苦労のかいがあった」と胸をなで下ろす。

「とても苦しい挑戦だった」と振り返るのは園の設計。台湾には動物園が少ない上に関連の経験も乏しく、「人」の視点が優先されがちだった。長時間話し合い、各自が知恵を絞って、動物が暮らしやすい環境を隅々まで整えることができたそうだ。

林市長への手紙で「新竹市立動物園を世界のどこよりも子どもたちの夢に満ちあふれた動物園に生まれ変わらせたい」とつづった岡元さん。再開園した動物園で響く子どもたちの笑い声は、日台友好の最良の証しとなるに違いない。

(魯鋼駿/編集:塚越西穂)