英大学の地球儀アート、騒動に決着 台湾と中国の色分けそのままに

【社会】 2019/07/10 16:16 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
LSEに設置された地球儀アート。台湾はピンク色、中国は黄色に塗られている

LSEに設置された地球儀アート。台湾はピンク色、中国は黄色に塗られている

(ロンドン 10日 中央社)英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)に今年3月に設置された地球儀を模した公共芸術作品に関し、学校側が台湾と中国の領土を同色に塗り直そうとしていた問題で、学校側は10日までに、色分けを現状維持とする方針を決めた。外交部(外務省)は10日、学校側の決定は台湾海峡の現状を明確に表すものだとし、好意的な見方を示した。

この作品を巡っては、地球儀上の台湾と中国の領土が異なる色で塗られ、台北が首都を示す赤い点で示されていたことから、一部の中国人留学生が学校側に対応を要求。学校側は4月、色分けを同色に変更する方針を固めた。これを受けて台湾の外交部は同校に抗議の書簡を送付。在ロンドンの台湾人学生らでつくる組織も決定取り消しを求める署名活動を行った。英国内でも学校側に批判的な声が上がっていた。作品は芸術家のマーク・ウォリンジャー氏が手掛けた。

学校側は先日、作品にわずかに手を加え、中華民国台湾を指す「REP. CHINA(Taiwan)」の文字のそばに星印を加えた。作品のそばには解説板が設置され、作品は「作者の2019年の世界に対する解釈」であり、「領土や境界線の法的地位に対するLSEの見解を示すものではない」との文言が記載された。また、異議のある一部の境界線について作者が星印を付したことも紹介された。

学校側は中央社の取材に対し、星印を加えたのを除き、国名の表記と色分けは変更されていないと説明した。

(戴雅真、顧セン/編集:名切千絵)