阿里山の林業文化と鉄道、台湾初の「重要文化景観」に登録

【社会】 2019/07/10 12:22 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
関係者に「重要文化景観」登録の証書を手渡す鄭麗君文化部長(手前左)

関係者に「重要文化景観」登録の証書を手渡す鄭麗君文化部長(手前左)

(嘉義 10日 中央社)南部・嘉義の景勝地、阿里山の林業文化と鉄道が9日、台湾で初めて文化部(文化省)の「重要文化景観」に登録された。阿里山林業鉄路の竹崎駅で式典が行われ、同部の鄭麗君部長(文化相)が登録証明書を黄敏恵嘉義市長らに授与した。

同鉄道は日本統治時代の1912(大正元)年に嘉義-二万坪間で営業を開始。当時は林業で栄え、産業が衰退してからは観光鉄道として発展。80年代に入ると公道の開通により存続の危機にさらされたが、文化財保護に関する法律が整備され、同鉄道を文化財として保存する取り組みが進められた。昨年には「阿里山林業鉄路及び文化資産管理処」が発足。同鉄道に関連する文化資産の保護を積極的に行っている。

鄭部長は式典で、2016年に「文化資産保存法」が改正され、重要文化景観に関する内容が盛り込まれたと説明。同地が台湾第一号の登録となったと発表した。同部は今後、嘉義に専門の事務所を設置し、文化財の保存や鉄道文化の再生などを進めるという。

鄭部長は、同鉄道は地形や工法、技術など開業当時から非常によく考えられており、当時のアジアから見ればとても容易なことではないと保存の意義に言及。文学、美術、音楽などの文化や沿線に住む人々の記憶もこの地に根付いているとし、同地の文化的視野や文化景観、台湾人のこの地に対する文化的感情こそがより重要なのだと語った。

(江俊亮/編集:楊千慧)