33人が犠牲になった日本時代の悲劇「金瓜石事件」 地元で追悼式/台湾

【社会】 2019/06/16 18:26 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
音楽会の形で行われた「金瓜石事件」の追悼式=新北市立黄金博物館提供

音楽会の形で行われた「金瓜石事件」の追悼式=新北市立黄金博物館提供

(新北 16日 中央社)日本統治時代、特別高等警察が北部・金瓜石の住民を逮捕し、33人の死者を出した「金瓜石事件」の追悼式が15日、同地の新北市立黄金博物館で開かれた。遺族らは犠牲者の数に合わせて33秒間の黙とうを捧げ、石碑に白いバラの花を手向けて犠牲者を悼んだ。

金瓜石は1930年代後期から東アジア屈指の鉱山として栄えた町。だが、日中戦争のぼっ発を受け、台湾各地では40年ごろから、中国との内通や反乱を警戒した特別高等警察による取り締まりが強化。同地では住民が100人余り逮捕、投獄され、終戦を迎える45年までに33人が獄中で命を落とした。

黄金博物館の敷地内には同事件の顛末を刻んだ石碑があり、事件が42年に発生したと記されている。これについて同館は、文化部(文化省)国家人権博物館準備処が専門家に研究を委託したところ、41年の誤りである可能性が高いことが分かったと説明しているが、碑文は現状のまま維持されるという。

追悼式は同館と多くの犠牲者を出した地元小学校の同窓会組織が共同で開催。音楽会の形式が取られ、太鼓やサクソフォン、電子ピアノなどの演奏が行われたほか、遺族らが台湾民謡を歌って平和を願った。

(黄旭昇/編集:塚越西穂)