初代宜蘭庁長・西郷菊次郎愛用の掛け時計 ひ孫女性が県史館に寄贈/台湾

【社会】 2019/06/10 18:47 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
宜蘭県史館に西郷菊次郎愛用の掛け時計を寄贈する諫山尚子さん(左)=同県政府提供

宜蘭県史館に西郷菊次郎愛用の掛け時計を寄贈する諫山尚子さん(左)=同県政府提供

(宜蘭 10日 中央社)日本統治時代に宜蘭庁(現宜蘭県)の初代庁長を務めた西鄉菊次郎のひ孫に当たる諫山尚子さんが9日、宜蘭県史館を訪れ、菊次郎愛用の掛け時計を同館に寄贈した。諫山さんは、菊次郎が愛した宜蘭の土地に掛け時計がいつまでも残されるように願った。

同館によれば、掛け時計は菊次郎が米国に留学していた1887年から1890年の間に購入したものだという。諫山さんは、3年前に亡くなった母親が菊次郎の掛け時計を宜蘭に贈ることを望んでいたと明かし、寄贈は母親の生前の願いを叶えることにもなると話した。

掛け時計は林姿妙宜蘭県長が同館を代表して受け取った。林県長は日台文化交流の記念として木製の扁額を諫山さんに贈り、感謝を示した。

菊次郎は1897年5月に宜蘭庁長に就任。1902年11月までの在任中、堤防の建設や公衆衛生施設の整備、学校の設置などを行い、宜蘭の現代化を推進した。菊次郎の功績をたたえて地元の有力者が1905年に設置した記念碑「西郷庁憲徳政碑」が2001年に県の歴史建築に登録されたほか、菊次郎の計画によって建設された庁長官舎は現在、文化施設「宜蘭設治紀念館」として活用されている。

(沈如峰/編集:名切千絵)