築50余年のキリスト教会建築群、宜蘭県の歴史的建造物に/台湾

【社会】 2019/04/24 16:54 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
文化財登録が決まった「礁渓天主堂」=宜蘭県文化局提供

文化財登録が決まった「礁渓天主堂」=宜蘭県文化局提供

(宜蘭 24日 中央社)北東部・宜蘭県のカトリック教会「礁渓天主堂」の建築群が、県の歴史的建造物に登録されることが決まった。同県政府文化局が23日、発表した。天主堂の文化財登録をめぐって県と教会が対立していた背景があり、県は教会側の要求に柔軟に対応する姿勢を示している。

建築群はオランダ人の神父が1960年代後半に建設した教会や事務所、宿舎などの総称。布教活動の拠点となったほか、小児まひを患う地元の子どもたちの収容施設も併設された。1995年に役目を終えて以来放置されていたが、地元の文化団体が2017年に文化財登録を県に提案した。

ところが昨年6月、建物の一部が何者かに無断で取り壊される事態が発生。これを受けて県は同月、文化財に暫定登録することで建物の保全を図った。一方で建物の所有者は、文化財になれば教会の布教活動や慈善事業に影響が出ると懸念しており、同11月には信者や神父100人近くがデモを発動して登録の取り消しを求めるなど、反対の姿勢を示していた。

暫定登録が認められる期間は最長1年間。期限が6月5日に迫る中、文化局は23日、審議会を招集して天主堂の今後の扱いについて協議を行い、出席者が全員一致で歴史的建造物として正式登録することに賛成した。教会側が求める建物の活用については、建物の外観を維持することを前提に認める方針が示された。

(沈如峰/編集:塚越西穂)