清朝時代の古跡から約4千年前の文物が出土/台湾・高雄

【社会】 2019/03/15 14:08 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
先史時代の陶器の破片などが見つかった現場=高雄市政府文化局提供

先史時代の陶器の破片などが見つかった現場=高雄市政府文化局提供

(高雄 15日 中央社)清朝時代に築かれた南部・高雄市の鳳山県旧城(左営旧城)の発掘調査で、約4000年前のものとみられる台湾原住民(先住民)の文物が見つかった。高雄市政府文化局が11日、市内の公園で文物の展示を行い、研究成果を発表した。

文化部(文化省)の資料によれば、同城は1722年に造られた土の城を基に再建され、1826年に完成した台湾初の石造りの城壁で囲まれた町。その後町は別の場所に移転し、旧城と呼ばれるようになった。現在まで残る城壁や堀、井戸などが国定古跡に指定されている。名称は、同所が清朝時代、鳳山県に区分されていたことに由来する。

調査は、同市の委託を受けた成功大学考古学研究所(台南市)が2017年に開始。日本統治時代や現在の地籍図などを参考に旧城内各地を発掘し、これまでに各時代の遺物87件が出土した。同所の劉益昌所長は、先住民の文物が見つかったのは偶然だったと明かし、同地に先史時代の人類が居住していたことが証明されたと喜びを示した。

同所の鍾国風助理教授(助教授)によると、見つかったのは縄文柄の陶器のかけらや岩から作ったやりの穂など。台湾の新石器時代中期とされる約4200~3300年前に南部を中心に広まった牛稠子文化の遺物とみられる。旧城の土台を発掘していたところ発見された。城造りに当たって、土台を築くための溝が2筋掘られたが、溝の間は掘り起こされず、土中の文物がそのまま残ったと考えられるという。

今回の調査では、新石器時代の文物のほかにも、清朝時代の排水施設跡などが見つかっている。市文化局は、これらの発見によって同城の全貌が少しずつ明晰になってきているとし、遺構の保存に意欲を見せている。

(程啓峰/編集:塚越西穂)