「見落とされた事実」多く 2・28事件関係者が歴史記述の訂正要求/台湾

【社会】 2019/02/23 14:07 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
会見で「雄中自衛隊」を巡る歴史記述の訂正を求める許智傑立法委員(中央)や同隊の副隊長だった陳仁悲さん(右から2人目)

会見で「雄中自衛隊」を巡る歴史記述の訂正を求める許智傑立法委員(中央)や同隊の副隊長だった陳仁悲さん(右から2人目)

(台北 23日 中央社)戦後の台湾で「2・28事件」が発生した際、国民党政権の弾圧から市民を守ろうと立ち上がった高校生の武装組織「雄中自衛隊」のメンバーらが22日、台北市内で、与党・民進党の許智傑立法委員(国会議員)らに付き添われて記者会見を開き、同隊に関する歴史記述に事実と違う内容があるとして関係機関に訂正を求めた。

雄中自衛隊は、南部・高雄市の「高雄第一中学校」(現高雄高校)の生徒を中心に、学校や市民の安全確保を目的として1947年3月初めに結成され、市民の鎮圧に乗り出した軍や警察に対抗した。台北市内の「2・28紀念館」などで見られる史料では、同隊が戦後中国大陸から台湾に移り住んだ「外省人」を保護したと記載されている。

列席者の一人で、同隊の副隊長だった陳仁悲さんは当時高校2年生。会見では、史料でリーダーの一人と伝えられている人物が実際には隊員ではなかったと証言した。許氏も手元の資料を基に、同隊が外省人だけでなく、戦前から台湾で暮らす「本省人」も分け隔てなく守ろうとしていたことを指摘。事件の真相究明や冤罪被害者の名誉回復などがなされてきた過程で見落とされてしまった事実が他にも数多くあると訴えた。

(王揚宇/編集:塚越西穂)