「唐奨」バイオ医薬賞受賞者、がん治療の将来に自信/台湾

【社会】 2018/09/22 19:09 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
ブライアン・ドラッカー氏

ブライアン・ドラッカー氏

(台北 22日 中央社)東洋のノーベル賞を目指して設立された「唐奨」でバイオ医薬賞を受賞した米ソーク生物学研究所のトニー・ハンター氏、米オレゴン健康科学大学のブライアン・ドラッカー氏、米テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターのジョン・メンデルゾーン氏が22日、台北市内で講演した。

がん治療への貢献が評価された3氏。ハンター氏は、発がん遺伝子Srcがチロシンキナーゼであることを発見した人物であり、がん細胞の増殖を抑制する分子標的薬「チロシンキナーゼ阻害薬」研究の第一人者。ドラッカー氏は、白血病細胞の増殖を止める分子標的薬「グリベック」を、メンデルゾーン氏は、上皮成長因子受容体(EGFR)の働きを阻害する抗がん剤「セツキシマブ」をそれぞれ開発した。

ハンター氏は、自身の研究が細胞活動の抑制についての認識を変え、がんの新しい治療法を生み出すことにつながったと喜びを示した。また、20世紀初頭にがん遺伝子が発見されたものの、治療薬の商品化は2000年以降のことだったことを踏まえ、時間がかかるが次世代のために研究に取り組んでほしいと若手の学者らにエールを送った。

ドラッカー氏は、100年前には肺炎や胃腸炎などの感染症が不治の病と言われていたと述べ、「原因を探し出せれば治療法が見つかる」と強調。がんも今後100年で新薬や新しい治療法が生まれ、慢性疾患として予防医療や早期治療などが普及し、多くの命が救われるとの見方を示した。

(張茗喧/編集:塚越西穂)