新北市で客家の宗教イベント 抗日戦闘の犠牲者しのぶ/台湾

【社会】 2018/08/18 19:16 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
宗教イベント「新北市客家義民爺文化節」の様子=同市政府提供

宗教イベント「新北市客家義民爺文化節」の様子=同市政府提供

(新北 18日 中央社)台湾北部の客家人に伝わる「義民爺信仰」の伝統を伝える宗教イベント「新北市客家義民爺文化節」が同市三峡で18~20日にわたって行われる。同市政府客家事務局の頼金河局長によると、三峡は日本への台湾割譲が決まった1895(明治28)年に勃発した「乙未戦争」(台湾平定)の戦地の一つ。戦争123周年に当たる今年、同地で犠牲になった義勇兵を悼む意味を込め、義勇軍をモチーフにしたラッピングバスのパレードが行われるという。

頼局長によれば、三峡では同年、義勇軍が水路で南下途中の日本軍35人を待ち伏せしてほぼ全滅させた「隆恩埔戦役」と、陸路で通過した日本軍を谷間で包囲し、ゲリラ戦術で数百人の死傷者を出した「分水崙戦役」が繰り広げられた。

義民爺信仰は、清朝時代の1787年に起こった反清蜂起「林爽文事件」が起源。客家人が多く住む北部・新竹では、故郷を守ろうと、攻めてきた林爽文軍と戦った人々のうち200人余りが犠牲となった。慰霊のための「褒忠亭義民廟」が建立され、客家人の間で、自らを犠牲にして家や郷土を守る精神を敬う信仰として定着したという。新北市の客家人は毎年、新竹県に安置される義勇軍の霊を迎え入れて参拝し、願望成就や家内安全などを願う。1997年に始まり、今年で21年目を迎える。

イベントでは、本尊を迎え入れる儀式や法会、パレードのほかにも、物品販売、DIY教室、パフォーマンスなどが催される。

(黄旭昇/編集:塚越西穂)