台湾、ワクチン非接種口蹄疫清浄国・地域目指す 東京五輪を視野に管理強化

【社会】 2018/06/30 18:39 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
林聡賢氏

林聡賢氏

(台北 30日 中央社)台湾は家畜衛生に関する国際機関「国際獣疫事務局」(OIE)が認定する「ワクチン非接種口蹄疫清浄国・地域」を目指し、7月1日からワクチン接種を中止する。行政院(内閣)農業委員会の林聡賢主任委員が中央社の取材で明かした。林氏は、接種中止から12カ月経過し、口蹄疫が発生しなければ海外輸出への道が開けるとした上で、成功の暁には、東京五輪に向けて台湾産豚肉をPRしたいと期待を示した。

林氏は、接種中止で課題となるのは水際対策と国内の防疫作業だと指摘。このうち水際対策については、1997年に口蹄疫による甚大な被害を受けて以来、海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)や関務署などとともに密輸を取り締まっており、今後さらに強化すると説明。また、防疫についても、畜産関係者に対し、牧場に出入りする人や車に制限を設けるほか、徹底した消毒を行うなど、環境管理のノウハウを伝えてきた。畜産業界は協力的で、2013年5月末以来、台湾本島では口蹄疫は発生していない。また、今年5月末までには、金門島を含む全域がOIEから「ワクチン接種清浄国・地域」に認定された。

21年間にわたり、豚肉の輸出を制限されてきた台湾。ワクチン非接種口蹄疫清浄国・地域への認定を目前とした現在、農業委は、国際市場で台湾産豚肉をアピールするため、ハイテクやグリーンエネルギーなどの導入によるコスト削減のほか、母豚の産子数を現行の12~15頭から、22頭に引き上げるなどの対策を練っている。台湾糖業(台糖)もモデル牧場を設け、肉製品や加工品の開発と観光農業を結びつけ、海外市場、国内観光市場の開拓に乗り出すという。

(楊淑閔/編集:塚越西穂)