日本時代の神社跡、花蓮県が修復へ 多様な歴史観の理解促進に期待/台湾

【社会】 2018/04/11 19:22 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
花蓮県の玉里社跡

花蓮県の玉里社跡

(花蓮 11日 中央社)東部・花蓮県に残されている日本統治時代の神社跡「玉里社跡」の修復に県が乗り出している。同県文化局文化資産科の黄用斌科長は、修復後は日本による植民地統治だけでなく、台湾原住民(先住民)に対する迫害の歴史についても紹介する方針を示しており、多様な歴史観の理解促進につながることが期待される。

県によれば、玉里社は日本統治時代の1928(昭和3)年に鎮座された。以来、人々の信仰の拠点となり、先住民の討伐に赴く軍人・警察や兵役に就く前の男性などが参拝に出向いたとされる。戦後は荒廃が進み、殉職した日本人の軍人や警察を弔う記念碑の周りには電線が張り巡らされるなどしていたが、2008年に県が古跡に指定。ボランティアによって雑草の除去が行われ、電線なども撤去された。

玉里社跡は同県玉里鎮郊外の丘陵の上にあり、坂道に沿って敷かれた参道の石段を登ると街の景観を見渡すことができる。入り口の鳥居や石灯籠、社殿の土台などは現存しており、地元の子供たちが課外授業で訪れることもあるという。

黄科長は、玉里社跡は県南部に残された数少ない古跡の1つだとし、日本統治時代に行われた東部の開拓の歴史を知るにあたって非常に重要だと説明。修復計画はすでに文化部(文化省)から補助を受けることが決まっているという。

(李先鳳/編集:楊千慧)