2・28事件で父が犠牲に 日本人男性が台湾に損害賠償求め提訴

【社会】 2015/09/16 16:19 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台北市内にある二二八和平記念碑

台北市内にある二二八和平記念碑

(台北 16日 中央社)国民党政権が台湾の人々を武力で弾圧した1947年の「2・28事件」で、父親が犠牲になったとして、沖縄県に住む青山恵昭さんが15日、台湾の政府に対して損害賠償を求める訴訟を起こした。

日本統治時代の1933(昭和8)年から出征するまで台湾北部の基隆で漁業を営んでいた父・恵先(えさき)さんは、戦後になって家族を台湾に迎えに行った際、基隆港で国民党の兵士に捕まったという。その後、同地の和平島で殺害されたとみられている。

恵先さんは近年、外国人として初めて被害者として認定された。だが、内政部(内務省)が日本政府が台湾の元慰安婦などに対する賠償を行っておらず、関連の条例も日本人には適用されないとして、青山さん一家に対する600万台湾元(約2200万円)の補償申請を却下していた。

訴訟の代理人を務める弁護士らは15日の記者会見で、日本側が今後、同様の理由で元慰安婦や台湾出身元日本兵らの賠償請求を退ける恐れもあり、そうなった場合、最終的に被害を受けるのは市民だと述べ、政府の判断を厳しく批判した。

又吉盛清・沖縄大学客員教授によれば、同事件で犠牲となった沖縄出身者は恵先さんを含め、少なくとも4人いるという。

(編集:杉野浩司)