新しい詩の文化拠点 「斉東詩舎」がオープン/台湾・台北

【社会】 2014/08/01 19:00 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
新しい詩の文化拠点 「斉東詩舎」がオープン/台湾・台北

(台北 1日 中央社)台湾の詩作の振興を図るために設けられた文化部の「斉東詩舎」が7月31日、台北市内にオープンし、開館式が行われた。龍応台文化部長は華語(中国語)文学の世界の“真珠”となればと期待を述べるとともに、「詩のルネッサンス」プロジェクトのスタートを宣言した。

開館祝賀式には詩人の鄭愁予、向陽、管管の各氏などが出席。オープニングでは歌手の呉志寧氏が父親の呉晟氏の詩を元に作った台湾語の歌、「全心全意我愛[イ尓]」(全身全霊で君を愛す)を弾き語りし、客家の詩人・羅思容氏が客家語の歌、「七層塔」を歌った。

龍部長は、「斉東詩舎」は洋菓子のミルフィーユのように、幾重にも重なった層ごとにそれぞれの物語があるとし、日本統治時代は公務員寮として、戦後は王叔銘・空軍総司令官の官舎として用いられたが、修復を経てこれからは“詩の基地”として生まれ変わることになると述べた。

席上、作家の王文華氏が詩人の欧陽明氏を絶賛。欧陽氏は自分は詩の愛好者・受益者で少しばかり還元しているに過ぎないと謙遜した。また、鄭愁予氏は今年5月に亡くなった周夢蝶を記念する一行詩を披露した。「斉東詩舎」では周夢蝶の「空杯」、王昶雄の「阮若打開心内的門窗」(もしも心の扉を開くなら)などの詩の直筆原稿が展示される。

管管氏は詩と詩人が“家”を見つけてもらって今後は“さすらわ”なくてもすむと感謝を述べ、台湾で新しい詩が育まれていくよう希望するとした。作詞家の方文山氏は、詩と詞は本来兄弟のようなもので、詩は自分の創作に影響を与える存在だとし、歌詞がメロディーなしでも魅力あるものとなるよう努めたいと語った。

「詩のルネッサンス」プロジェクトの開始で、今後は「斉東サロン」、「現代詩研修」、「詩の旅」、「台湾国際詩歌祭」、「詩のつぼみ賞コンテスト」、「台湾詩人さすらいの創作活動」など各種イベントが催される。

(王靖怡/編集:谷口一康)