「JAPANデビュー」問題 名誉棄損で台湾原住民、NHKに勝訴

【社会】 2013/11/29 18:59 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
「JAPANデビュー」問題  名誉棄損で台湾原住民、NHKに勝訴

(東京 29日 中央社)東京高等裁判所は28日、日本の台湾統治を検証したドキュメンタリー番組でNHKが差別的な表現を使っていたなどとして、台湾原住民女性に対する名誉棄損を認め、NHKに対して100万円の支払いを命じた。

問題になったのは2009年4月5日放送のNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の第1回「アジアの“一等国”」で、番組中、1910年にロンドンで開催された日英博覧会に台湾原住民のパイワン族が連れて行かれ、踊りや模擬戦闘を披露したことは被支配者を見せ物にする「人間動物園」だったと表現した。

この番組についてはこれまで視聴者などからなる集団訴訟が続いていたが一審では原告の主張は全面敗訴となった。今回も報道の自由は尊重されるべきだとして他の原告の請求は退けられたが、「人間動物園」との表現には差別的な意味合いがあるとして、博覧会に参加したパイワン族の男性の娘にあたる原住民女性、高許月妹さんへの賠償がNHKに対して命じられた。

この女性などパイワン族の原告らは、これまで部族の誇りとして長年村に語り継がれてきた博覧会への参加をNHKの番組によって「人間動物園」、「見せ物」などと表現されたことで、辱めを受け傷ついたとして訴えていた。

台湾研究フォーラムの永山英樹会長は2009年当時、番組制作の姿勢を批判、パイワン族が博覧会で踊りを見せ模擬戦闘を行ったのは、日本の相撲や歌舞伎の海外公演と同じようなものだと述べている。

【 写真 】 告訴のため2009年10月、東京に到着した原告の歓迎集会で

(編集:谷口一康)