台糖650号を救った日本人、動態復活訴える

【社会】 2012/07/02 18:41 文字サイズ: 字級縮小 字級放大

(台北 2日 中央社)日本統治時代の台湾で台湾製糖株式会社(現・台湾糖業公司)がサトウキビの輸送に使用していた蒸気機関車「台糖650号」を嘉義県政府に寄贈した日本の伊藤一己さんが、動態復活の実現を訴えている。

鉄道好きの伊藤さんは、1983年に初めて台湾を訪れ台湾の鉄道にはまり、以来、ひんぱんに来台し各地の鉄道スポットを回っているという。

ドイツ製の台糖650号は1929年に運転を開始、戦後もそのまま使われてきたが、退役後の1973年に日本の観光会社が購入し、宮城県蔵王町に保存されていた。その後、この観光会社の倒産で機関車が処分されることを知った伊藤さんが自腹でこれを引き取り、2003年に台糖パークのある嘉義県政府に寄贈した。

現存するこの型の蒸気機関車は台糖650号だけとされ、伊藤さんは貴重な鉄道文化の保存を願い、列車を修復し再び走らせることを寄贈の条件としたそうだが、行政や台糖など各方面の事情で未だ動態復活はならず、現在は県内の公園に展示されている。

伊藤さんは最近、台湾紙のあるインタビューで、安全かつ快適で、変化に富んだ景色が楽しめノスタルジーを感じさせる台湾の鉄道は日本の鉄道ファンにとって大変な魅力だと話し、台湾の鉄道文化保存の重要性を強調、台糖650号の復活に期待を寄せた。