蔡総統、アジア諸国との関係強化に意欲 地域の繁栄と平和、安定願う

【政治】 2020/10/08 17:11 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
ビデオメッセージでTPPへの参加意欲を改めて表明した蔡総統

ビデオメッセージでTPPへの参加意欲を改めて表明した蔡総統

(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は8日、自身が推進する「新南向政策」で関係強化を目指す東南アジアや南アジア諸国と2者間の経済協力協定を締結し、地域の繁栄と平和、安定の実現を願う台湾の姿勢を示した。

アジア・オセアニア諸国などとの対話促進や協力深化を目指すフォーラム「玉山論壇」に寄せたビデオメッセージで述べた。同フォーラムは同日、台北市内で開催され、日本の超党派議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇)の古屋圭司会長やマルコム・ターンブル前豪首相、カール・ビルト元スウェーデン首相らが事前録画によるスピーチを行ったほか、インドネシアやフィリピン、インド、ニュージーランドなどの産官学界からも祝賀のビデオレターが寄せられた。

蔡氏は、近年インド太平洋地域は世界の貿易総額の5割を占めており、サプライチェーンにおいて非常に重要な存在となったが、国際間の戦略的競争激化が同地域の地政学的役割と経済情勢の変化をもたらしたと指摘。さらに、「特定勢力」による民主主義や安全への脅威や新型コロナウイルスのまん延がもたらした生活様式の激変などへの懸念も表明した。

その上で、2016年の総統就任以来進めてきた新南向政策について、互利互恵に基づいたアジア共同体の持続可能な繁栄を目的としたもので、東南アジア諸国連合(ASEAN)のインド太平洋構想や東南アジア諸国との関係強化を目指すインドのアクト・イースト政策と合致していると説明。これまでに対象国と経済、教育、農業、科学技術などの分野において70項目余りの協定や覚書を交わしてきたとし、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を目指すとともに、地域のパートナーとのさらなる関係強化にも意欲を示した。

(陳韻聿/編集:塚越西穂)