台湾、中国の介入防ぐ法案可決 域外勢力関与の選挙運動に厳罰

【政治】 2019/12/31 19:15 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
法案可決を喜ぶ民進党の議員たち

法案可決を喜ぶ民進党の議員たち

(台北中央社)中国の介入を防ぐことを目的とした反浸透法案が31日、立法院院会(国会本会議)で賛成多数で可決された。法案では、域外敵対勢力の指示や委託、資金援助を受けて選挙運動を行うことを禁じた。違反した場合、5年以下の懲役が科される。1000万台湾元(約3600万円)以下の罰金を合わせて科すこともできる。

法案は、「域外敵対勢力」を「我が国(中華民国)と交戦する、または軍事的に対峙する国家、政治実体、団体。非平和的手段で我が国の主権を脅かす国家、政治団体、団体」と定義。域外敵対勢力の政府や政党、団体またはそれらによって実質的に支配されている組織などを「介入源」と定めた。

介入源の指示、委託、資金援助を受けた政治献金や公民投票案関連の活動への資金提供、ロビー活動を禁じることも明記された。また、介入源の関与を受け、国の安全や国家機密に関わる国防や外交、対中関係についてロビー活動を行った場合は3年以下の懲役に加え、500万元(約1800万円)以下の罰金が科されることもある。

法案は先月27日、与党・民進党によって提出された。最大野党・国民党は民進党が来年1月11日に総統選・立法委員(国会議員)選を控えるタイミングで同法案のスピード可決を目指したことに反発しており、この日、議場では国民党の複数の議員が座り込みを行い、「悪法に抗議」などと書いた紙を広げて法案可決への反対を表明した。本会議では条文ごとに採決が行われ、5時間近くをかけて全条文が可決された。

法案可決後、国民党の曽銘宗・立法委員団総召(院内総務)は記者会見を開き、民進党が数の暴力で法案を強行採決したと批判。基本的人権や報道の自由、言論の自由を侵害する「新たな戒厳法」だと非難し、同法公布後に憲法解釈を申し立てる方針を明らかにした。

(陳俊華/編集:名切千絵)