台湾の総統選 主要都市の情勢(2)台中 世代間の争い 勝敗の鍵は投票率

【政治】 2019/12/25 11:59 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
来年1月11日の総統選に向け、人口2位の中部・台中市では、各党が無党派層の支持獲得にしのぎを削っている=左写真は読者提供

来年1月11日の総統選に向け、人口2位の中部・台中市では、各党が無党派層の支持獲得にしのぎを削っている=左写真は読者提供

(台中中央社)来年1月11日の総統選に向け、人口2位の中部・台中市では、各党が無党派層の支持獲得にしのぎを削っている。今回は中高年層と若年層による「世代間の戦い」の様相を呈しており、投票率が結果を左右するとみられている。

国家発展委員会が定義する中部5県市(苗栗県、台中市、彰化県、南投県、雲林県)の現職首長はいずれも最大野党・国民党籍。再選を目指す与党・民進党の蔡英文総統にとっては少なからぬプレッシャーがある地域といえるが、世論調査では対立候補の国民党・韓国瑜高雄市長をリードしており、勝敗の行方は予断を許さない状況だ。

▽地元関係者が語る総統選のポイント

台中市では民進党と国民党の支持基盤がほぼ互角。2012年の総統選では国民党の馬英九氏(約79万票)が民進党の蔡英文氏(約68万票)に勝利したが、16年には、再度総統の座に挑んだ蔡氏(約79万票)が国民党の朱立倫氏(約43万票)を大きく引き離すなど、無党派層が勝敗の鍵を握ってきた。過去2回(14年と18年)の統一地方選でも同様の傾向がみられ、無党派層の取り込みが各陣営最大の課題といえる。

現役の石炭火力発電所を抱える同市。昨年行われた市長選で市民が最も高い関心を寄せたのは大気汚染、交通、経済の3点だった。立候補者は、これらに対する具体的な政策を提示する必要がある。

若い世代は、蔡政権が推進する減税、育児、ジェンダー平等などの政策を歓迎している。一方、中高齢者には年金改革や週休二日政策などに不満を抱く人が多い。若年層の投票率が高まれば、民進党に有利に働くと思われる。

▽地元の蔡、韓両陣営の姿勢は

台中市にある蔡氏の選挙事務所の陳世凱広報担当は、香港で起きた反政府デモが追い風となった上に政策も評価されたとして蔡氏の再選を楽観視。それでも油断はできないとし、投票率を上げることに意欲を示している。

韓氏陣営は、国民党台中市支部の顔文正主任委員が、地元は一致団結していると強調。選挙対策総本部の副執行長で同市選出の立法委員(国会議員)でもある顔寛恒氏は若年層の支持取り付けを課題とした。

(カク雪卿、呉哲豪、蕭博陽/編集:塚越西穂)